2000 Fiscal Year Annual Research Report
集合系マシナリーとしての微生物の芳香環分解代謝系の構造生物学
Project/Area Number |
11169215
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
千田 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (30272868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 孝昌 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30242457)
福田 雅夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20134512)
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Keywords | 蛋白結晶学 / 立体構造 / 生物マシーナリ / ポリ塩化ビフェニル / 構造活性相関 / 2原子酸素添加酵素 / PCB分解系 / LysR family蛋白質 |
Research Abstract |
1.LigABの高分解能構造と変異体を用いた構造活性相関研究 Class IIIのextradiol型dioxygenaseであるLigAB酵素に関して、回折データ測定の条件を検討し直した。その結果、100Kでの回折データ測定条件を確立し、1.3Å分解能でのデータ測定に成功した。また、10種類以上の変異体を作成し、LigABの立体構造と機能の相関を解析した。その結果、以前から我々が主張していたように、LigABの触媒反応にはHis195が必須で、この残基は触媒塩基であることが強く示唆された。これは、LigABの触媒反応機構が、Class IIのextradiol型dioxygenaseであるBphCと本質的には同じ反応機構で反応が進むことが強く示唆するものである。 2.BphA1A2(biphenyl dioxygenase)の構造解析 BphA1A2は、PCB分解系中の初発酸化酵素であるBphAの活性部位を構成するコンポーネントで、α_3β_3のサブユニット構成を持っている(分子量約20万)。以前得られていた結晶は分解能が十分でなく、立体構造解析が困難であったため、本年度はRhodococcus sp strain RHA1由来のBphA1A2の結晶化条件の最適化と、超低温下での回折データ測定条件の最適化を行った。その結果、昨年度は3Å程度であった分解能を、最大で1.8Å程度まで大幅に改善することに成功し、本格的な構造解析を始めることが可能になった。現在、分子置換法や重原子同型置換法を併用して立体構造の解明を行っている。 3.CbnRの結晶構造解析 CbnRはエチルベンゼン分解系の酵素群の発現調節因子でLysR familyに属する蛋白質である。LysR familyに属する蛋白質は、多くが知られているが、その全体構造は今だ不明で、その発現調節機構を明らかにするためにも、立体構造の決定が待ち望まれている。本年度、CbnRとその誘導物質であるムコン酸との結晶を得ることに成功した。この結晶は、3Å以上の回折点を与えるため、本格的な構造解析が可能である。本構造が決定されれば、世界で初めてのLysR family蛋白質の立体構造となる。現在、重原子同型置換法による構造解析を進めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ohnishi,Y.: "Crystal structure of recombinant native SDF-1α with additional mutagenesis studies-An attempt for more comprehensive interpretation of accumulated structure-activity relationship data-"J.Interferon and Cytokine Res. 20. 691-700 (2000)
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[Publications] Uragami,Y.: "Crystal structures of substrate free and complex forms of reactivated BphC, an extradiol type ring-cleavage dioxygenase."J.Inorg.Biochem.. (In press).
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[Publications] Yamada,T.: "Purification and crystallization of a ferredoxin reductase component of a biphenyl dioxygenase derived from Pseudomonas sp.strain KKS102."Protein Peptide Lett.. 7. 227-280 (2000)
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[Publications] Senda,T.: "Crystal structure of NADH-dependent ferredoxin reductase component in biphenyl dioxygenase"J.Mol.Biol.. 304. 397-410 (2000)
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[Publications] 福田雅夫: "環境汚染物質を分解する酵素の分子生物学-エクストラジオールジオキシゲナーゼにみられる多様性と収斂進化-"蛋白質・核酸・酵素. 45. 1339-1349 (2000)
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[Publications] 千田俊哉: "生物マシーナリー研究"結晶学会誌. 43. 38-44 (2001)