1999 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞活動に付随する微視的な磁界分布の境界要素法による解析
Project/Area Number |
11170211
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 明 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (70199115)
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Keywords | 神経回路 / 神経細胞 / 膜電位 / 生体磁場 / MEG / 脳磁図 / コンパートメント・モデル / マイクロ SQUID |
Research Abstract |
本研究は、神経細胞活動に付随する電流分布および磁界分布を解析し、その発生メカニズムを微視的に明らかにすることにより、脳磁界計測(脳磁図MEG計測)の基礎原理を明確にするとともに、計測誤差を定量的に明らかにしようとするものである。 本年度(初年度)は、次の研究を行った。 (1)境界要素法による神経細胞および周辺の電流・磁界解析の定式化: 境界要素法を細胞内、細胞外の双方の領域に適用することにより、真に微視的な電磁界分布の解析が実現される。この方法を定式化するとともに、予備的な計算実験として仮想的な細胞に適用してソフトウエアを作製し、動作確認を行った。 (2)生理実験結果との比較: 現在、ニューメキシコ大学生理学研究室との共同研究として、少数神経細胞が発生する近傍磁場のマイクロSQUIDによる計測とその解析を進めている。この場合、微視的ないしメゾスコピックな解析が適当であり、コンパートメント・モデルによる細胞膜電位の数値計算と有限要素法による電流・磁界分布解析とを組合せた解析を行う。現在、計算システムの主要要素を組上げ、生理実験結果との突合せの準備を進めている。 以上のように、本研究の目的に向って着実に研究を進めている。なお、これらの数値解析・計算には、本研究費で購入した計算機を使用した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A. Hirose, M. Kikuchi: "Coherent optical associative memory …"IEEE Photon. Technol. Lett.. (in press).
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[Publications] A. Hirose, M. Kikuchi: "Coherent light wave associative memory"Int'l Conf. on Optics in Computing. (to be presented).
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[Publications] S. Murakami, A. Hirose: "A microscopic nerve cell analytical theory …"Neurocomputing. 26. 207-214 (1999)
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[Publications] A. Hirose, H. Onishi: "Proposal of relative-minimization learning …"Neurocomputing. 24. 163-171 (1999)
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[Publications] A. Hirose: "Self-organizing emerging activeness architecture …"Int'l Conf. on Optics in Computing. Proc. 2. 726-731 (1999)