2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11206101
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
徳宿 克夫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (80207547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜津 良輔 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (20087092)
栗原 良将 大学共同利用機関法人, 高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所, 助手 (50195559)
山田 作衛 大学共同利用機関法人, 高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所, 名誉教授 (70011658)
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Keywords | 陽子の構造 / 素粒子 / クォーク / 標準模型 / 新粒子探索 / 強い相互作用 / 量子色力学 |
Research Abstract |
本研究は特定領域研究「電子・陽子衝突による素粒子構造の研究」研究期間終了後の取りまとめであり、成果発表のためのシンポジウムの企画と、研究のまとめの報告書作成が主な研究活動であった。 平成16年11月4-6日、栃木県日光霧降高原の「メルモンテ日光霧降」に於いて「物質の創生と発展」と題してシンポジウムを開催した。国内外から研究者55名の参加があった。本研究の無偏極のデータから得られた多くの物理成果と、本研究の最終段階で始まった偏極陽電子・陽子衝突の暫定的な結果を発表した。シンポジウムではこれらの成果発表に加えて、宇宙開闢時の現象論から生物内での「陽子=水素イオン」の役割まで、陽子が役割を握る幅広い研究に関して、最前線の講師により講演をしてもらい、陽子の構造に関してさらに広い領域での研究協力の可能性もあることを確認した。シンポジウムの内容をWeb上に公表した。(http://research.kek.jp/group/zeus/nikko/index-f.htm) 特定領域の研究期間を過ぎてから発表した研究論文も含め、昨年末までに作成できなかった報告書の2分冊を作成した。第一分冊では、研究全体の概要と研究の最終年度に達成できた偏極衝突の成果を述べた。もう一冊(第五分冊)には、ジェット生成に関する研究を網羅し、素粒子の標準模型の重要な部分である量子色力学の検証に、我々の電子・陽子衝突実験が大きく貢献してきたことを示した。特に強い相互作用の結合定数の精度よい測定に関して詳細に報告した。
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