1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11207202
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 富雄 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (50126059)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 修 東京大学, 高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所, 助手 (30178636)
浅井 祥仁 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (60282505)
川本 辰男 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (80153021)
福永 力 東京都立大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00189961)
笹尾 登 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10115850)
|
Keywords | アトラス実験 / ミューオン / トリガー / ASD / チェンバー |
Research Abstract |
ATLAS実験におけるミューオントリガー装置のうち、本年度は下記の電子回路の開発と製作を行った。 1 ASD電子回路 ミューオントリガーチェンバーからの信号を整形・ディジタル化するこの電子回路のLSIを全数(予備も含め40万チャンネル分)製作した。ASD用ボードも全数製作し、現在組み立て中である。最初の約3000チャンネルについては全数試験を行っており、不良チャンネルはなく、予定通りの性能が得られている。また組み立てられたASDボード全数の試験を行うための検査装置も今年度製作しており、来年度からは検査とチェンバーへの組み込みを行っていく予定である。 2 トリガー電子回路および読み出し電子回路 ASDからの信号を組み合わせて高速でミューオンの同定を行うトリガー電子回路と、これら全データを読み出すための電子回路の概念設計を行った。これらの回路の中心となるいくつかの部分について、その機能・動作性能を確認するため、試験用LSIチップの試作を行った。来年度早々に試験を行う予定である。 3 チェンバーモニター用電子回路 チェンバー用高電圧装置やガス供給装置等のコントロール、チェンバーや各種電子回路等の状態モニターを行うためのシステムの設計要求事項をまとめ、それらを実現するための電子回路の概念設計を行った。今後更に詳細な条件等を詰め、試作を行う予定である。 以上の通り、電子回路の設計・製作に関しては当初の予定通り進んでおり、これまでに試作・製作された回路についてはATLAS実験の要請を満たす十分な性能を備えていることが示された。
|