2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11207202
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 富雄 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (50126059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井森 正敏 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (70011690)
川本 辰男 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (80153021)
坂本 宏 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (80178574)
佐々木 修 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (30178636)
浅井 祥二 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (60282505)
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Keywords | アトラス実験 / ミューオン / トリガー / ASD / チェンバー |
Research Abstract |
ATLAS実験におけるミューオントリガー装置のうち、本年度は下記の電子回路の開発と製作を行った。 1)ASD電子回路 ミューオントリガーチェンバーからの信号を整形・ディジタル化するこの電子回路は、既に一昨年度までに全数(予備も,含め40万チャンネル分)の製作と検査が終了しており、今年度は昨年度に引続き現在量産が進行中のチェンバー本体にASD電子回路を順次取り付けていき、チェンバーと合わせた検査を行っている。宇宙線を用いた総合試験も行っており、現在全体の約15%が終了し、予定通りの性能が確認されている。 2)トリガー電子回路および読み出し電子回路 ASDからの信号を組み合わせて高速でミューオンの同定を行うトリガー電子回路と、これら全データを読み出すための電子回路の最終設計を行った。これに必要なフルスペックLSIチップの試作および試験は完了しており、これらを組み合わせてのフルシステムテスト(スライステスト)においてもATLAS実験で要求される性能の確認ができた。 3)チェンバーモニター用電子回路 チェンバー用高電圧装置やガス供給装置等のコントロール、チェンバーや各種電子回路等の状態モニター用電子回路の設計とこれに必要ないくつかのLSIチップやFPGA回路の試作と試験を行った。 4)耐放射線性試験 LHC実験ホール内は低エネルギーのガンマ線と中性子が非常に多くある環境なので、これらと類似の条件をガンマ線源や陽子ビームを用いて作りだし、そこで上記2)と3)で試作されたLSIチップの試験を行った。その結果、十分な余裕をもって動作することが確かめられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 一宮亮 他: "The Sector Logic Implementation for the ATLAS Endcap Level-1 Muon Triggers 8th Workshop on Electronics for LHC Experiments"LECC2002、Colmar、France. (掲載予定). (2003)
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[Publications] 狩野博之 他: "Results of a Sliced System Test for the ATLAS Endcap Muon Level-1 Trigger"LECC2002、Colmar、France. (掲載予定). (2003)
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[Publications] 小松知 他: "Software Framework Developed for the Slice Test of the ATLAS Endcap Muon Trigger System"LECC2002、Colmar、France. (掲載予定). (2003)
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[Publications] 蓮子和巳 他: "The First Integration Test of the ATLAS Endcap Muon Level-1 Trigger System"IEEE Transaction on Nuclear Science. (掲載予定). (2003)