2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11208203
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
福地 光男 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター・センター長 教授 (80099936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 洋 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (10183378)
池田 勉 北海道大学, 水産学部, 教授 (80281799)
高橋 正征 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50111357)
若土 正暁 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60002101)
服部 寛 北海道東海大学, 工学部, 教授 (60208543)
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Keywords | 北極海域 / ポリニア / 海洋動態 / 生態系変動 |
Research Abstract |
国際北極科学会議の主導による国際北極ポリニア計画(IAPP)に積極的に参加し、また可能な範囲で比較研究として南極海域の観測に参加した。それぞれの観測への実施計画の立案、現場観測の実施、観測結果の取りまとめが本年度の主要実績である。 IAPP計画のNOWポリニア観測に次ぐものとして、CASES計画がカナダの主導で立案された。 カナダ・ケベックや米国・テキサス等における国際ワークショップを通して、日本側の観測計画を提案し、全体的な実施計画との調整を行った。来年度の本格観測に向けた予備観測が9月にカナダ沿岸警備隊の砕氷船を用いて行われた。ポフォート海東部のポリニア海域に時間分画式セデイメントトラップを2系列係留した。合わせて海洋観測を実施し、サンプルとデータを得た。カナダ・リムスキーや韓国等でのCASES関連の国際研究集会では此れまでの北極及び南極海域での日本側の研究成果を発表し、今後の観測の方向性を討議した。 来年度の本格的現場観測に向けては、国内での日本海洋学会や国立極地研究所でに会合を通して、日本側に観測計画や乗船観測者の検討を進めると共に、平成15年度に行われる本格観測航海に用いる観測機材の準備をおこなった。最終的には2003年3月米国カリフォルニアでの国際集会にてお互いの分担を確認し、この集会を受けて3月末に極地研にて国内集会を開き、参加者間の理解を深めた。北極の観測に並行して、日本南極観測事業の第44次隊による専用観測船に乗船し、ポリニア周辺海域の生物生産過程の比較観測を実施した。NOW計画をまとめた特集号の出版が遅れていたが、Pergamon社からDeep-Sea Research, Part II, vol.49, nos.22-23, p.4887-5295(The International North Water Polynya Study NOW)), 2002,として出版された。合計22編の掲載論文の中に日本からの3編がある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kashino, Y., S.Kudoh, Y.Hayashi, Y.Suzuki, T.Odate, T.Hirawake, K.Satoh, M.Fukuchi: "Strategies of phytoplankton to perform effective photosynthesis in polynya"Deep-Sea Res. II. 49. 5049-5061 (2002)
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[Publications] Odate, T., T.Hirawake, S.Kudoh, M.Fukuchi: "Temporal and spatial patterns in the biomass of phytoplankton in the North Water Polynya"Deep-Sea Res. II. 49. 4947-4958 (2002)
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[Publications] Sampei, M., H.Sasaki, H.Hattori, S.Kudoh, Y.Kashino, M.Fukuchi: "Seasonal, and spatial variability in the flux of biogenic particles in the North Water polynya in 1997-1998"Deep-Sea Res. II. 49. 5245-5257 (2002)
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[Publications] Sato, M., H.Sasaki, M.Fukuchi: "Stable isotope compositions of overwintering copepods in the arctic and subarctic waters and implications to the feeding history"J.Mar.Syst.. 38. 165-174 (2002)
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[Publications] Takahashi, K., N.Nagao, S.Taguchi: "Respiration of adult female Calanus hyperboreus(Copepoda) during spring in the North Water Polynya"Polar Biosci. 15. 45-51 (2002)
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[Publications] 工藤栄, 菓子野康浩: "海氷藻類の生理生態-サロマ湖での光合成に関する研究例を中心に-"月間海洋 特集号. 30. 130-139 (2002)