2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11208203
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
福地 光男 国立極地研究所, 極域情報系研究資源センター・センター長, 教授 (80099936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 秀樹 東京海洋大学, 水産学部, 教授 (10087570)
池田 勉 北海道大学, 水産学部, 教授 (80281799)
佐々木 洋 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (10183378)
服部 寛 北海道東海大学, 工学部, 教授 (60208543)
若土 正暁 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60002101)
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Keywords | 北極海域 / ポリニア / 海洋動態 / 生態系変動 |
Research Abstract |
平成15年度9月からスタートした北極ボーフォート海東南部海域ポリニア域における通年国際研究航海(CASES : Canadian Arctic Shelf Exchange Study)が平成16年度にも継続的に実施された。平成16年度の航海には大学院学生や本研究課題で雇用した研究協力者を含む合計9名がこれらの航海に乗船した。前年度からの延べ乗船者数は21名であった。観測はカナダ沿岸警備隊砕氷船アムンゼン号で行われ、カナダ、米国をはじめ多くの国々から伸べ300名を超える研究者が乗船し現場観測を行った。本研究の大きな特徴は通年にわたり観測現場に砕氷観測船を維持し、これまで全く情報がなかった9月中旬から翌年の5月中旬まで海氷に覆われる期間の海洋生態系の時系列変動を実測したことにある。また、各国の専門家を有機的に組み合わせることにより学際的な研究体制を構築したことも大きな特徴である。日本側は、(1)基礎生産過程や光合成生理過程の研究、(2)基礎生産物を摂食する動物プランクトンの生態学的研究、(3)表層から深底層への粒状有機物の沈降過程の研究、を中心に現場観測、その後の標本やデータ処理を分担した。すべての航海が終了し、観測器材や標本が国内に輸送されたのは平成17年の2月であり、多くの標本やデータの処理はこれからスタートする。しかし、観測状況や処理の速報的な情報を持ち寄るワークショップや、国際的な極域海洋の研究集会において、観測成果が公表されつつある。今年度は過去6年間の本研究課題からの業績等を印刷した。
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Research Products
(5 results)