2003 Fiscal Year Annual Research Report
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11209209
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河田 恵昭 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 道雄 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (00183640)
田中 哮義 京都大学, 防災研究所, 教授 (70293959)
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Keywords | 阪神・淡路大震災 / ノースリッジ地震災害 / 震災復興 / 比較防災学 / 市民力 / パネル調査 / 危機管理 / 意思決定 |
Research Abstract |
まず,巨大災害による大規模な人的被害の発生が,被災地の社会・経済活動に与える間接的な影響を定量化するモデルを構築した.本手法を阪神・淡路大震災後の兵庫県に適用した結果,人的披害に伴う社会的価値の損失は約1.62兆円と推定された.次に,被災前後における住民の災害意識とその背景にある多様な社会統計の変遷に着目し,長期にわたる復旧・復興過程の定量化手法を開発した.また,国や自治体による多様な社会統計を利用して,被災者の生活再建の進捗状況を多面的かつ客観的にモニターできる生活再建指標を構築した.この概念を震災後7年間の神戸市に適用し,その実態を検証した結果,生活再建過程はフロー・消費,ストック再建,他地域との競合の3分野に分類できた.つぎに、大規模災害に対する公・共・私の災害対応力強化に関して、大都市地震災害を想定し、行政および住民を対象とした市民参画型のワークショップを運営するための基礎的技術を開発した。そして、既存の市民参加型ワークショップ手法の体系化を図るとともに、ワークショップ参加者全員の意見を集約・統合化する電子支援システムを開発し、神戸市の震災復興の10年目の検証作業の一環として10回にわたり開催した市民ワークショップの場で同システムを用いて、その効果を実証した。その結果、多様な市民意見の整理・分類を市民参画により実現するシステムとして画期的なものとの評価を受けた。さらに、ワークショップ手法がどの程度通文化的な効果をもつのかを確認するために、フィリピン・マリキナ市において防災意識・リスク認知と具体的な防災行動との関連性について実証調査研究を行い、災害理解のための認知図式の形成と、災害に対処する資源への接近可能性の感覚の有無がアクショシの決め手となることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 河田 恵昭: "比較防災学の適用(2)-減災に必要な首都圏自治体の連携-"第3回比較防災学ワークショップ論文集. 1-7 (2003)
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[Publications] 後藤隆一, 河田恵昭: "市街地氾濫災害が被災住民の日常生活に与えたインパクトに関する分析"水工学論文集. 第47巻. 355-360 (2003)
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[Publications] 樋本圭祐, 田中哮義: "炭化層を形成する可燃物の経時的な燃焼モデルと区画火災への適用"日本建集学会計画系論文集. No.568. 9-16 (2003)
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[Publications] 樋本圭祐, 田中哮義: "区画間の火災拡大を考慮した建物撚焼性状予測モデル"日本建築学会環境系論文集. No.573. 1-8 (2003)
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[Publications] 塩野計司, 宮野道雄: "兵庫県南部地震による神戸市での死者数<木造住宅の更新過程が事実とは違っていたら;仮想の構築環境下で期待される死者数と実際の死者数の比較)"第3回比較防災学ワークショップ論文集. 13-22 (2003)
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[Publications] 宮野道雄, 生田英輔, 長嶋文雄, 西村明儒, 田中裕, 中森清, 熊谷良雄: "有限要素法による人体被災度計測シミュレーションの基礎的検討(その2)"第5回構造物の破壊過程解明に基づく地震防災性向上に関するシンポジウム論文集. 133-138 (2004)