2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11209210
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
目黒 公郎 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40222343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 春男 京都大学, 防災研究所, 教授 (20164949)
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Keywords | 災害データベース / シミュレーション / 防災ディジタルシティ / 復旧・復興 / 災害対応 / 地震防災 / マルチメディア |
Research Abstract |
防災デジタルシティを活用して,平成14年度までに開発を進めた個々のシミュレーションシステムの完成度を高める努力と個々のシステムの総合化を行った.また本研究プロジェクトの最終年度として,防災デジタルシティの中で稼動する様々なシミュレーションモデルを用いて状況に応じたシミュレーションを行うとともに,その結果に基づいて各種の組織や機関が,独自の防災対策の立案が可能なシステムの開発を行った.このシステムの中心は次世代型防災マニュアルであるが,このマニュアルは「既存マニュアルの性能を定量的に評価する機能」,「目的別・ユーザ別編集機能」,「利用者によるマニュアル更新・作成機能」を有し,「事前対策」,「災害対応」,「最適復旧・復興戦略」の防災対策の異なる各フェーズで有効利用されるものである.さらにこのマニュアルを用いて各組織が独自のマニュアルを作成する際に重要となる過去の教訓の高度利用を実現する新しいデータベース構造を提案し,兵庫県南部地震とニューヨーク市の同時多発テロ事件の災害対応の教訓を整理した. また,本年度は研究プロジェクトの最終年度として,研究プロジェクト全体の活動をまとめる英文報告書を作成した.さらに例年のことではあるが,7月に米国コロラド州のボウルダーで開催されるUS Annual Hazards Research and Applications Workshopに参加し,米国カウンターパート研究者と情報交換するとともに,カウンターパート以外の米国研究者に研究成果を報告した.なおこの会議では,2002年より,U.S./Japan Cooperative Researchの正式なセッションを作ってもらっている.国内の研究者間での意見交換と研究成果の社会還元を目的として,2004(平成16)年1月29・30日に神戸国祭展示場にて,第4回目となる比較防災ワークショップを開催した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 目黒 公郎: "地震防災への実践的アプローチ"科学(特集:地震防災と危機管理). Vol.73,No.9. 952-960 (2003)
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[Publications] 近藤伸也, 目黒公郎: "効果的な防災対策の立案を支援する諸問題の多角的分析/評価システムの構築"地域安全学会論文集. No.5. 335-341 (2003)
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[Publications] 田村圭子, 林春男, 立木茂雄, 木村玲欧, 野田隆, 矢守克也: "阪神・淡路大震災の被災地における家計の変化-2003年京大防災研復興調査"地域安全学会論文集. No.5. 227-236 (2003)
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[Publications] 岡田成幸, 黒田誠宏: "地震時の室内変容に伴う人的被害危険度評価に関する研究 -その3 室外への避難脱出経路の危険度評価法の提案-"日本建築学会構造系論文集. 563. 83-89 (2003)
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[Publications] 阿部郁男, 今村文彦: "リアルタイム津波予測実現に向けた計算方式の評価と改良"土木学会地震工学論文集. CD-ROM. (2003)
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[Publications] Dutta, D., T.Tingsanchali: "Development of Flood Loss Functions for Urban Flood Risk Analysis in Bankok"Proceedins of the 2^<nd> International Conference of New Technologies for Urban Safety in Mega Cities of Asia. 229-238 (2003)