2001 Fiscal Year Annual Research Report
磁性体・超伝導体等の高エネルギースピン励起とその局所構造の研究
Project/Area Number |
11211201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠藤 康夫 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00013483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神木 正史 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30004451)
廣田 和馬 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90272012)
本河 光博 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30028188)
山田 和芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (70133923)
加倉井 和久 東京大学, 物性研究所, 教授 (00204339)
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Keywords | 日英協力 / 中性子散乱 / 磁性体 / MAPS分光器 / 強相関電子系 |
Research Abstract |
本研究は、我が国の文科省高エネルギー加速器研究機構(KEK)と英国中央研究所審議会(CCLRC)間で締結されている日英科学技術協力事業を進めるものである。同事業は、日本と英国が協力して、CCLRC所属のラザフォードアップルトン研究所の大強度スポレーションパルス中性子源ISIS施設に単結晶専用高性能チョッパー型中性子分光器MAPSを建設し、中性子散乱による先端的物質科学研究を行うものである。日本側は主として、中性子検出器の開発及び設置を分担した。MAPS分光器は1997年より建設に入り、平成12年度に建設を完了し、平成13年度6月より本格的実験研究に入った。 本研究で特に進めた研究は酸化物高温超伝導体のスピン励起の研究である。酸化物高温超伝導体で最も重要とされている点は、電子とスピンとの相互作用であるといわれている。また、電荷とスピンが縞状(ストライプ構造)に分離することが特徴とされ、このような不均一な状態に於けるダイナミックスがいかなるものか研究することが焦点となっている。本研究では、そのために、ストライプ構造が与えるあろう磁気励起(非整合磁気励起)についての研究をすすめ、その詳細をこれまでの研究に比べ飛躍的にクローズアップすることが出来た。 一方、本研究の予算は、MAPS分光器の実験に必要な経費として主に使用されており、研究者の渡英旅費に関しては、基盤研究(A)「日英科学技術協力による大強度パルス中性子実験研究」(代表:新井正敏)により執行した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Hirota, Y.Endoh et al.: "Spin dynamical properties and orbital states of the layered perovskite La2-2xSr1+2xMn207 (0.3<=x<0.5)"Physical Review B. 65. 064414-064423 (2002)
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[Publications] T.Uefuji, K.Yamada, M.Fujita et al.: "Coexistence of Antiferromagnetic Ordering and High-Tc Superconductivity in Electron-Doped Superconductor Nd2-xCexCuO4"Physica C. 357-360. 208-211 (2001)
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[Publications] I.Watanabe, M.Fujita, K.Yamada et al.: "mSR study of magnetic properties of Nd2-xCexCuO4 around a boundary between the magnetically ordered state and superconducting state"Physica C. 357-360. 212-215 (2001)
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[Publications] H.Ohta, M.Motokawa et al.: "Observation of Direct Transition in S=1/2 Quantum Spin System Cu2(C5N12N2)2C14 by High Field ESR"J. Mag. Mag. Mater.. 226-230. 439-440 (2001)
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[Publications] H.Nojiri, M.Motokawa et al.: "Magnetic Excitations at Magnetization Plateaux : ESR Study on SrCu2(BO3)2 :"J. Mag. Mag. Mater.. 226-230. 1101-1102 (2001)
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[Publications] M.Arai, Y.Endoh, S.Tajima et al.: "Local Lattice Distortion and Charge-Spin Stripe Structure of Superconducting YBa2Cu3O6+x"Physics in Local Lattice Distortion. 191-201 (2001)