2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11214204
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西田 孝明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70026110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船越 満明 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (40108767)
大木谷 耕司 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (70211787)
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80211811)
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Keywords | 非線形偏微分方程式 / Navier-Stokes方程式 / 熱対流問題 / 液膜流 / 分岐問題 / 乱流 / 特異性 / Faraday wave |
Research Abstract |
(1)Navier-Stokes方程式で支配される3次元乱流場を見るのに、一般に圧縮性をもつベクトル(インパルス)を基本的な従属変数にとり、それをHelmholtz-Hodge分解するKuz'minとOseledetsによる定式化を取り上げた。これによればインパルスの'ヘリシティ'、つまり、インパルスと渦度の内積が局所的に非粘性保存量となる。この定式化を使って、周期境界条件の下で乱流の計算に適用した。計算によれば、実際の流れでは、内積の保存から、高渦度領域においては、インパルスは、渦度と直交することが判明した。(2)2次元channelでの流れについて、Navier-Stokes方程式から導かれるProudmann-Johnson方程式を考え、斉次境界条件の場合には解の爆発が起きないことを証明した。これは10年間ほど解答が望まれてきた問題であった。(3)細長い長方形断面をもつ容器を鉛直方向に加振することにより、1:3共鳴相互作用の条件をほぼ満たす2つモードを共鳴的に励起したときの、これらのモードの挙動、分岐を調べた。定常解、周期解、カオス解も存在する。(4)液膜流における周期進行波の波数選択問題を調べ、異なるモードの相互作用による周期解のmodulationについて、退化した分岐点のまわりでのヴェクトル場の標準系を厳密に求めることにより、完全にダイナミクスを分類できた.(5)熱対流の分岐問題を続け、Roll型解に対してその分岐曲線を追跡し、計算機援用証明法を適用し、パラメーターの値に対応した解の存在を証明した。更に、空間3次元の場合のパターン形成として、Roll型解のみならず、長方形型、六角形型の解の分岐曲線の追跡、それらの安定性、それによる分岐構造の解明のための数値解析を始めた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Takaaki Nishida: "Pattern formation of heat convection problems"Lecture Notes in Comp.Sci.and Engin.. Springer. 1-10 (2001)
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[Publications] Hisashi Okamoto: "Global existence of solutions to the Proudman-Johnson equation"Proc.Japan Acad.. 76. 149-152 (2000)
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[Publications] Koji Ohkitani: "An ODE approach for the enstrophy of a class of 3D Euler flows"Intermittency in Turbulent Flows. Cambridge. 64-76 (2000)
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[Publications] 小川知之: "周期波とその分岐構造,液膜流のパターン形成"数理科学. 38-8. 28-35 (2000)
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[Publications] Mitsuaki Fundakoshi: "Third harmonic-resonance in two-dimensional Faraday waves"J.Physical Society of Japan. 69-8. 2468-2478 (2000)