2002 Fiscal Year Annual Research Report
石炭中に含まれる有害重金属の高度クリーニング技術の開発
Project/Area Number |
11218209
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大木 章 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20127989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 常憲 鹿児島大学, 工学部, 教務職員 (70284908)
高梨 啓和 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40274740)
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Keywords | 石炭 / フライアッシュ / 有害重金属 / クリーニング / マイルド熱分解 / キレート抽出 / 吸着剤 |
Research Abstract |
石炭中には,微量ではあるが種々の有害重金属が含まれており,その中の一部は石炭燃焼の過程で大気中に放出される。また,重金属によっては,フライアッシュ表面に高濃度に濃縮され,燃焼灰の二次利用や廃棄のときに問題となる。本研究では、石炭や石炭灰中の有害重金属について、効果的な除去法を検討した。本研究で得られた成果は以下のとおりである。 1.石炭中の種々の有害重金属について、正確かつ簡便な測定法の確立を行った。石炭中の微量元素含量について、石炭をマイクロ波を用いる酸分解によって処理し、Asは黒鉛炉原子吸光分析(GFAAS)、Hgは冷蒸気原子吸光分析(CVAAS)、Seは水素化物発生原子吸光分析(HGAAS)、その他の元素はICP-AESによって測定する方法を確立した。 2.石炭中の有害重金属の中で、特にHgは揮発性が高く、また有害性も高いので注目されている。石炭からのHgの事前除去法としてマイルド熱分解を検討し、Hg除去率は20-80%(300℃)と炭種に大きく依存することを見出した。10種の石炭について、マイルド熱分解とキレート抽出を行ったが、両者におけるHg除去率はかなりの相関を示した。 3.石炭粉末をキレート剤水溶液と振とうすることで、ある種の重金属を水相中へ抽出除去できることを見出した。石炭のEDTA抽出により、Mnについては80%以上が除去され、Cu, Pb, Znもかなり除去された。しかしながら、Co, Cr, Niの抽出率は低かった。 4.石炭フライアッシュを、オートクレーブ中に水ともに入れ加熱することで水熱処理を行った。処理温度の上昇とともにAs除去率は増加し、200℃においては70-80%のAsが除去された。フライアッシュの水熱処理において得られる廃液中の元素濃度を調べた。その結果、As濃度のみ排水基準を超過しているが、他の元素は基準値以下であり、この廃液からAsを吸着剤等で除去すれば排出できることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.-H.Xu, T.Nakajima, A.Ohki: "Leaching of arsenic from coal fly ashes. 1.Leaching behavior of arsenic and mechanism study"Toxicological and Environmental Chemistry. 81. 55-68 (2001)
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[Publications] Y.-H.Xu, T.Nakajima, A.Ohki: "Leaching of arsenic from coal fly ashes. 2.Arsenic pre-leaching with sodium gluconate solution"Toxicological and Environmental Chemistry. 81. 69-80 (2001)
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[Publications] Y.-H.Xu, T.Nakajima, A.Ohki: "Adsorption and removal of arsenic(V) from drinking water by aluminum-loaded Shirasu-zeolite"Journal of Hazardous Materials. B92. 275-287 (2002)
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[Publications] A.Ohki, A.Iwashita, S.Tanamachi, T.Nakajima, H.Takahashi: "Removal of mercury from coal by mild pyrolysis and chelate extraction"Preprints of American Chemical Society, Fuel Chemistry Division. 48(印刷中). (2003)