2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11218210
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松方 正彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00219411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 泰 早稲田大学, 理工学部, 助手 (20302771)
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Keywords | カラム浮選 / 灰分 / 脱灰 / 単体分離 / 親疎水 |
Research Abstract |
浮選成績に大きく影響するパラメータである、石炭外表面の親疎水性と石炭内鉱物の単体分離性を定量的に評価した。外表面の親疎水性に関し石炭全外表面に吸着するメチレンブルー、疎水性部分に吸着するメタニルイエローを用いて吸着実験を行ない、石炭外表面の親疎水性割合を算出した。その結果、原炭外表面の疎水性割合と精炭回収率の間に強い相関が得られ、Wallarah炭の外表面に関しては、疎水性の割合が大きいことが明らかとなった。原炭バルクの疎水性外表面の割合を算出することで、精炭回収率の概算が可能となった。一方、親疎水性の割合と脱灰率の関係を検討したところ、両者の間に相関は得られなかった。浮選の脱灰特性に関しては、外表面の親疎水性以外に、石炭内鉱物の単体分離性等を考慮して議論する必要性があると考えた。 一方で、無機成分の浮選挙動と、石炭外表面に関する検討結果を踏まえ、鉱物レベルでの浮選挙動を把握することについても試みた。CC-SEMを用い、石炭中における鉱物の組成、粒径、分布形態の解析を通して、浮選成績との関係解明を図った。精炭としては、主に粒径の小さい鉱物が回収されており、Excludedな鉱物としては、石英の存在が確認された。粒径の小さい鉱物が多く回収された原因としては、カラム塔底部より発生した乱流渦がこれらの粒子を巻き込んだためだと考えた。一方、Tail中には炭種によらず、粒径の大きいExcludedな鉱物が多く回収される傾向が見られた。さらに、鉱物種別、存在形態での精炭・Tailへの分配挙動を検討した。その結果、大部分の鉱物がExcludedな形態となり除去されていることがわかった。特に、粘土鉱物、アルミノシリケート類、Siを多く含む鉱物が効果的に除去されていることがわかった。
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