1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11222207
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
目黒 多加志 理化学研究所, 半導体工学研究室, 副主任研究員 (20182149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 浩一 筑波大学, 物理工学系, 教授 (10116113)
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研究室, 主任研究員 (70087469)
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Keywords | 多価イオン / 塩素 / ドライエッチング / シリコン / 水素 / 欠陥 / ガリウム砒素 / ポテンシャルスパッタリング |
Research Abstract |
既存の多価イオンビームライン及び真空装置を用いて、基礎データの収集を行い、多価イオン減速用超高真空チャンバーの設計を行った。減速用チャンバーの基本的仕様としては、入射多価イオンのkinetic energyを100eV以下まで減速可能であること、更に減速を行った際にビームのコリメーションは保ったままであること、また減速レンズ前段にビーム偏向系及びアパーチャを設けることにより高いエネルギーを持った中性粒子の基板への入射を防ぐこと、を念頭に置いて設計を行った。 減速系が無い現在の装置状況では、詳細なデータの検討は出来ていないが、塩素等の活性雰囲気の有無に関わらずイオン照射により誘起される基板原子の脱離イールドがイオン価数により顕著に増加する事を確認した。塩素に関係なく、脱離イールドの増加は7価以上のArイオン照射で顕著であったが、特に、塩素雰囲気中において、GaAsの脱離イールドが7価以上のArイオン照射によって、塩素を供給しない場合に比べて顕著に増加する現象が見いだされた。これは照射するイオンの価数が、化学反応性に対しても影響を及ぼしていることを示唆しており、クーロン爆発等のような1価のイオンには見られない多価イオンに特徴的な現象との組み合わせにより、新しい材料プロセシングへの可能性が期待されると考えている。
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