1999 Fiscal Year Annual Research Report
特定領域研究「分子スピン制御による新機能伝導体・磁性体の構築」の研究総括
Project/Area Number |
11224101
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
小林 速男 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (60057635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 有成 法政大学, 工学部, 教授 (40013479)
木下 實 山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40011530)
岩村 秀 学位授与機構, 教授 (10011496)
井上 克也 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40265731)
福山 秀敏 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10004441)
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Keywords | 磁性伝導体 / 有機超伝導体 / 分子磁性 / 分子磁石 / 磁性超伝導体 / 有機強磁性体 / 分子スピニクス |
Research Abstract |
本特定領域研究(B)「分子スピン制御による新機能伝導体・磁性体の構築」(領域番号:730 領域略称名 : 磁性分子導体 研究期間 : 平成11-13年度)の総括班は上記の6名の他、伊藤 公一(大阪市大・名誉教授)、十倉 好紀(東京大学・教授)、杉本 豊成(大阪府大・教授)、薬師 久弥(分子研・教授)、野上 隆(電通大・教授)の11名によって構成されている。研究計画の初年度に当たる本年度は、平成11年10月26日、27日に、岡崎コンファレンスセンターにおいて第一回の全体会議を開らき、研究計画代表者全員と(研究計画代表者とは独立組織の)一部の分担者の研究計画、準備状況の発表と、討論を行った。この全体会議で発表された研究計画の内容、研究開始状況は出版物として発表した。また、今年度の成果報告書として、平成2年2月に研究計画代表者全員および一部分担者の本年度の研究所報告書をまとめ印刷した。 また、本年度の総括班の研究設備備品費により、単結晶X線構造解析システムと超電導磁石が導入され、今後の新規物質の開発研究、磁気特性の研究に大きな寄与をすることが期待される。 本研究計画全体の研究の進展状況としては、研究計画を発案した時に掲げた最も重要な研究目標であり、現在の分子性伝導体の研究分野の物質開発研究の究極目標の一つでもある、磁気秩序と超伝導が共存する磁性有機超伝導体の開発がほぼ実現した。また、新たな磁性分子導体の開発研究では、スピンラダー分子系など、種々の磁性伝導体の開発研究が進展しつつあり、研究計画は比較的順調に進行しているものと判断している。 本特定領域研究(B)の研究期間は平成11年度-13年度であり、比較的短期であるために、研究計画の申請時に計画していた予定にほぼ従って進行することを想定しているが、次年度は6月2日(金)、3日(土)に京大会館において、「磁性分子導体」分野の代表的な海外の研究者2名の参加を得て、日本化学会の後援の下、研究代表者6名の発表を含む公開シンポジウムを行う事、および秋に全体会議を実施する事を決めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] E.Ojima, H.Kobayashi 他8名: "Antiferromagnetic Organic Metal Exhibiting Superconducting Transition, κ-(BETS)_2FeBr_4[BETS=Bis(ethlenedithio)trtraselenafulvalene]"J.Am.Chem.Soc. 121. -5582 (1999)
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[Publications] H.Tanaka, H.Kobayashi 他5名: "Chemical Control of Electrrical Properties and Phase Diagram of a Series of a λ-Type BETS Superconductors,λ-(BETS)_<[2>GaBr_xCl_<4-x>"J.Am.Chem.Soc. 121. 760-768 (1999)
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[Publications] H.Tanaka, H.Kobayashi 他8名: "Pressure-Induced Superconducting Transition of λ-(BETS)_2FeCl_4 with π-d Coupled Antifrerromagnetic Insulating Ground State at Ambient Pressure"J.Am.Chem.Soc. 121. 11243-11244 (1999)
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[Publications] H.Kumagai & K.Inoue: "A Chiral Molecule-based Metamagnet made by chiral Organic Radical and Maganese Ion"Anrew.Chem.Int.Ed.. 38. 1601-1603 (1999)
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[Publications] F.Iwahori, K.Inoue & H.Iwamura: "Mn(II)-induced Formation and Structural Elucidation of a [3+3] Benzene-Dimer Derivative from m-Phenylenebis(N-tert-butylaminoxy1)"J.Am.Chem.Soc. 121. 7264-7265 (1999)
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[Publications] Y.Hosokoshi, K.Inoue 他7名: "Magnetic Properties of Low Dimensional Quantum Spin Systems Made of stable Organic Biradicals PNNNO, F_2PNNNO and PIMNO"Phys.Rev.. B60. 129424-12932 (1999)