1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11225208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
竹中 俊英 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60197324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 正博 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30016597)
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Keywords | Mg / 電解精製 / リサイクル / 溶融塩 / 溶融塩化物 / 電極反応 / 不純物 |
Research Abstract |
本年度は,マグネシウムの溶融塩電解を行う際に問題となる合金元素,不純物元素の挙動について主に検討した.研究では,マグネシウム自体,および競合反応が予想される種々のアルカリ金属やアルカリ土類金属など,さらにマグネシウム金属の耐食性に大きな影響を及ぼすといわれている,鉄,ニッケル,銅などを対象として,これら金属の溶融塩中での電気化学的挙動を測定した.電解浴には実際にマグネシウム金属の溶融塩電解に用いられるMgCl_2-NaCl-CaCl_2を主に用い,比較のため代表的な溶融アルカリハライド浴であるLiCl-KClも用いた.マグネシウムの溶融塩電解においては溶存水分の除去が特に問題とされるが,検討の結果,Cl_2ガスの吹き込みにより十分な脱水精製が行え,精度の高い研究が行えることを確認した.この方法により脱水精製した塩をAr雰囲気のグローブボックス中で融解し,検討の対象となる金属の塩化物を少量加え,電位走査法と呼ばれる方法を主に用いて電解挙動の検討を行った.研究の結果,溶融塩中でのマグネシウム,および他の金属元素の電析電位,電解過程など電解溶出,電解析出に関する知見が得られ,溶融塩電解によりマグネシウムを精製,あるいはリサイクルするために必要な基礎的情報を得ることができた.これらの知見から効率的な電解を行うための条件について考察し,さらに,実際にマグネシウムの溶融塩電解を行って電析物を分析し,電気化学的測定による結果と比較検討を行った.
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