2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11225208
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
竹中 俊英 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60197324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 正博 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30016597)
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Keywords | Mg / 電解精製 / リサイクル / 溶融塩 / 溶融塩化物 / La / 希土類金属 / 耐食性 |
Research Abstract |
マグネシウム材料のリサイクルを念頭に置き,マグネシウム合金の溶融塩電解精製法による処理について検討した.マグネシウム合金には広く実用に供されているAZ31B(アルミ・亜鉛添加合金)を用いた.研究の結果,電解精製法により合金元素であるアルミと亜鉛が除去でき,ほぼ純粋なマグネシウム金属が得られることが確かめられた.逆に,電解条件によってはアルミの一部を回収できることも分かった.また,より効率的な電解をめざし,3層電解法と呼ばれる手法に着目して研究を行った.研究の結果,マグネシウム-銅合金を陽極材料とし,ここからマグネシウムのみを電解溶出可能であることを明らかにした.その際の溶出電流密度も十分に大きく,3層電解法によるマグネシウム金属の電解精製が実現可能であることが確かめられた.以上の研究成果から,溶融塩電解精製法は,高純度マグネシウム金属の製造法,あるいはマグネシウム材料スクラップのリサイクリング法として有用であると結論づけた. 昨年度,ランタンを含む溶融塩と金属マグネシウムを接触させることにより,金属マグネシウム中へのランタン添加が可能であることを明らかにした.本年度は,同様の溶融塩中で電解を行うことにより,直接ランタンを含む金属マグネシウムを製造する方法を検討した.研究の結果,0.5wt%程度のランタンを含む金属マグネシウムが製造できることが確かめられた.金属中のランタン濃度は電解条件により制御可能であり,さらに多量のランタンを含む金属マグネシウムが得られる可能性があることもわかった.また,ランタンを少量含む金属マグネシウムを試製し,本研究の電解法により得られる程度のランタンを含む金属マグネシウムでも,純金属マグネシウムより遙かに耐食性が向上していることを明らかにした.
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Research Products
(4 results)