1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11225211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
茂木 徹一 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00083824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 洋介 千葉工業大学, 工学部, 助手 (40316807)
佐藤 英一郎 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60083820)
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Keywords | マグネシウム合金 / 鋳造組織 / 過熱処理 / 接種法 / 結晶粒微細化 / デンドライト / 凝固 / 異質核形成 |
Research Abstract |
1.装置の作製 マグネシウム合金の溶解時の燃焼防止のために、アルゴンガス雰囲気で溶解・鋳造できる装置を設計・製作した。鋼製容器内にニクロム線発熱体電気炉およびその下方に鋳型を置き、炉外からの操作で鋳型に合金融液を鋳造できる構造とした。また融液に各種添加物を装入できるように設計してある。 2.炭素添加によるMg-Al系合金の鋳造組織の結晶粒微細化 上記装置を使用して、実用合金AZ91Eの融液内にアルゴンガスをキャリアーガスとして炭素粉末を吹き込んだ。炭素粉末量と添加温度を変化させた結果、750℃、780℃、800℃と温度が高くなるほど、また微量の炭素量で微細化効果が現れ、実用結晶粒の大きさが得られた。また、EPMAによる分析の結果、各結晶粒の中心にAl_4C_3の核生成物質が存在した。これらの結果から、ダイオキシン発生のない結晶粒微紬化技術が確立できた。 3.過熱処理によるMg-Al系合金の結晶粒微細化 AZ91E合金を850℃、15分間過熱処理後、直ちに150℃/分の冷却速度で冷却し、融液の温度が750、700、655、600℃の各温度で鋳造し、流下中の融液の一部を銅ブロックで挟み込み、急冷凝固させ、その温度での核生成物質の存在をEPMAにより調べた。その結果、750℃で採取した試料はAl_4C_3が異質核生成物質となり、それを中心にしてデンドライト結晶が放射状に成長して、ひとつひとつの結晶粒を形成していた。さらに700℃以下の温度で採取した試料では、Al_4C_3からMnが晶出し、その化合物を中心にデンドライト結晶が放射状に成長していた。これらの結果から、過熱処理による結晶粒微細化機構が解明できた。
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Research Products
(1 results)