Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 雅弘 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50252490)
角所 考 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (50263322)
全 へい東 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (20216568)
椋木 雅之 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助手 (20283640)
八木 啓介 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助手 (60293940)
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Research Abstract |
1.利用者の要求するカメラワークを反映させた自動撮影手法 カメラマンロボットに対して,カメラワークを容易に伝える手法を考案した.具体的には,テンプレート映像を用いる手法と,指示デバイスを用いた手法を実現した. テンプレート映像を用いる手法では,伝えたいカメラワークで一度撮影を行い,テンプレート映像を得て,そこからカメラワークの切替えのきっかけとなる情報を推定する.自動撮影時には,その情報を検出し,テンプレート映像撮影時との時間的,幾何的ずれを補正して,撮影を行う.これにより,カメラワークの指示が容易に行えることを示した. 指示デバイスを用いる手法では,利用者が撮影対象を指示する動作を検出し,適切な位置から適切な大きさで撮影が行えるよう,カメラマンロボットを移動し,ズームを調整して撮影を行うシステムを構築した.利用者とカメラマンロボットが対話的に撮影を行うことにより,容易に適切な映像が得られることを示した. 2.注目度に基づく講義映像の自動選択 遠隔講義において,受講者の要望を汲み取った映像切替えを実現するために,受講者の様子をカメラで観測し,その時点で興味の対象となっているものを推測する機構を実現した.具体的には,受講者の視線方向を検出し,撮影対象物毎に,受講者の視線の集まる割合を注目度として定義した.そして,注目度の変動をもとに,遠隔地に送信すべき映像の切替えを自動的に行うシステムを構築した.また,複数のカメラで撮影を行うためのカメラ配置についても,観測に必要な条件を示し,指針を示した. 注目度に基づく映像選択では,受講者の主観評価で全体の95%以上の時間,望ましい選択が行えていることを確認した.また,昨年度実現した講師の選択基準をモデル化して映像選択を行う方法では適切な選択ができなかった場面のうち,約70%は,本手法で適切な選択が行えた.これらの結果から,受講者の要望をある程度反映させた映像選択が可能であることを示した.
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