2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11239203
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
菊池 韶彦 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40283428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 淑子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00138124)
紅 朋浩 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00222513)
中川 善之 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10155690)
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Keywords | 核小体 / ヘテロクロマチン / DNAポアイソメレース / 核内局在 / HTR1 / NBP2 / マイクロアレイ / 酵母 |
Research Abstract |
1.酵母のヘテロクロマチン、核小体の機能を制御する遺伝子の解析 酵母HTR1/UTH4遺伝子は、SIR複合体を通じてヘテロクロマチン領域の転写制御や核小体の形態異常に関わっている。その欠失変異ではハイドロキシユレアに超感受性の表現型を示す。ディリーションサプレッサーにより関連遺伝子を探したところ、SIR3遺伝子が得られた。このことから、SIR複合体が形成されなければ、HTR1/UTH4遺伝子の変異による欠損は回避されることが示された。また、ヒトのトポIIを酵母で発現させるとαアイソフォームは染色体へ、βアイソフォームは核質及び核内の小顆粒に局在するが、この小顆粒はヘテロクロマチンでも核小体でもなく、新奇な構造体であることを示した。 2.紡錘糸極体の形成と染色体の分配機構の解析 細胞内あるいは核内の構造体の形成に関与する分子シャペロンNap1pと相互作用をするたんばくのうち、Nbp2pについて調べた。このたんぱくの欠損により高温での生存率が急速に落ち、ミトコンドリアの形成並びに娘細胞への分配が損なわれていることを示した。これはPTC1をはじめとするフォスファターゼの増強により、マップキナーゼの経路を弱めることにより抑圧される事が明らかになった。Nbp2pは細胞質でシグナルの受け渡しに関わることが示された。 3.ヌクレオソーム形成とその機能の網羅的解析 NAP1遺伝子がかなり多方面の構造体形成に関わっているので、NAP1の欠失により、転写や翻訳がどう変化するかを、マイクロアレイとたんぱくの2次元解析により調べた。NAP1の欠失により、転写のパターンは大きな影響を受け、特に転写量の増減の大きい遺伝子の周辺に魔で影響が及んでいる傾向が見られた。大きく変動した遺伝子とその周辺のクロマチン構造については今後解析を進める予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.TSUTSUI, K.TSUTSUI, K.SANO, A.KIKUCHI, A.TOKUNAGA: "Involvement of DNA topoisomerase IIb in neuronal differentiation"J. Biol. Chem.. 276. 5769-5778 (2001)
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[Publications] A.SAKAGUCHI, T.AKASHI, A.KIKUCHI: "A distinct subnuclear localization of mammalian DNA topoisomerase IIb in yeast"Biochem. Biophys. Res. Comm.. 283. 876-882 (2001)
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[Publications] A.NIIMI, N.SUKA, M.HARATA, A.KIKUCHI, S.MIZUNO: "Co-lopcalization of chiken DNA topoisomerease IIa, but not b, with sites of DNA replicatic and possible involvement of a C-terminal region of a through its binding to PCNA"Chromosoma. 110. 102-114 (2001)
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[Publications] M.KOBAYASHI, N.ADACHI, Y.ARATANI, A.KIKUCHI, H.KOYAMA: "Decreased topoisomerase IIa expression confers increased resistance to ICRF-193 as well as VP-16 in mouse embryonic stem cells"Cancer Letters. 166. 71-77 (2001)
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[Publications] Y.OKADA, A.TOSAKA, Y.NIMURA, A.KIKUCHI, S.YOSHIDA, M.SUZUKI: "Atypical multidrug resistance may be associated with catalytically active mutants of human topoisomerase IIa"Gene. 272. 141-148 (2001)
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[Publications] M.KATO, M.OZEKI, A.KIKUCHI, T.KANBE: "Phylogenetic relationship and mode of evolution of yeast DNA topoisomerase II gene in the pathogenic Candida species"Gene. 272. 275-281 (2001)