1999 Fiscal Year Annual Research Report
真核細胞ケツム上の複製ドメイン・レプリコンの複製機序の解明
Project/Area Number |
11239204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
奥村 克純 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30177183)
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Keywords | FISH / DNA replication / genome structure / DNA fiber / heterochromatin |
Research Abstract |
1.ファイバーFISHによる出芽酵母染色体DNA複製開始・進行過程解析:パルスフィールド電気泳動により各染色体を分離後DNAファイバーを作製する方法の開発、BrdU等の取り込みによって複製をモニターできるチミジンキナーゼ遺伝子導入酵母の作製等を、白髭らと共に開始した。ヒト・マウス細胞ゲノムにおけるレプリコン構成解析系についても着手した。安定したDNAファイバーの作製法を検討している。 2.哺乳類ゲノムの複製ドメイン構成の解析:ヒト・マウス細胞についてゲノム・インプリンティングを受けるゲノム領域の複製ドメイン構成を検討し、ヒトPW/AS領域に複製ドメインのスイッチ領域を決定した。マウスIgf2領域の複製ドメインについても解析した。また、この複製ドメインはゲノムの核内伸縮構造を反映していた。分化過程での複製ドメイン構成に関する知見を得るため、ES細胞の系に着手した。 3.ヒト人工染色体(HAC)の複製進行過程の解析:舛本との共同により、HACの複製進行過程の解析に着手し、S期におけるHACの複製開始時期を決定した。 4.ヘテロクロマチン領域の低アセチル化維持機構の解析:マウス・セントロメアヘテロクロマチン領域のメチル化・アセチル化状態と、これらに関与する因子の核内局在を検討し、この機構の推定に着手した。 5.核内複製、転写部位の解析:生細胞での複製サイトの検出、一次転写産物RNA-FISHなど染色体機能装置の核内動態の解析に着手した。 効率の良いDNAファイバー標本の作製法が律速となっている。コーティング方法、DNAファイバーの固定方法、変性、検出方法など様々な角度から検討中である。 今後、上述の1-5に加えて、複製ドメイン構成とゲノムの核内伸縮構造、DNAファイバーを用いる複製の進行過程の解析について重点的に推進する。特に、出芽酵母の系での解析について、白髭らと協力して推進する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Naoyuki Fujita: "Methylation-mediated Transcriptional Silencing in Euchromatin by Methyl-CpG Binding Protein MBD1 Isoforms"Molecular and Cellular Biology. 19巻9号. 6415-6426 (1999)
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[Publications] Teijiro Aso: "Structural Organization and Chromosome Location of the Mouse Elongin A Gene(Tceb3)"Cytogenetics Cell Genetics. 86巻3-4号. 259-262 (1999)
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[Publications] Shaoping Xie: "Cloning, Expression, and Chromosome Locations of the Human DNMT3 Genes Family"Gene. 236巻1号. 87-95 (1999)
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[Publications] Masaki Okano: "Assignment of cytosine-5 DNA methyltransferases Dnmt3a and Dnmt3b to mouse chromosome bands 12A2-A3 and 2H1 by in situ hybridzation"Cytogenetics Cell Genetics. 86巻3-4号. 333-334 (1999)
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[Publications] Tatsuya Hayashi: "Organization and Chromosomal Localization of the Human Endothelial Protein C Receptor Gene"Gene. 238巻2号. 367-373 (1999)
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[Publications] Masahiro Nogami: "Intranuclear Arrangement of Human Chhhromosome 12 Correlates to Large-scale Replication Domains"Chromosoma. (印刷中).