2002 Fiscal Year Annual Research Report
ADAMファミリーメンバーのクローニングと機能解析
Project/Area Number |
11240205
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
山本 俊輔 大分医科大学, 医学部, 教授 (90040188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泥谷 直樹 大分医科大学, 医学部, 助手 (80305036)
松浦 恵子 大分医科大学, 医学部, 助手 (00291542)
樋口 安典 大分医科大学, 医学部, 助教授 (60040284)
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Keywords | ADAMファミリー / ADAM15 / スプライスバリアント / Srcファミリー / Lck / Hck / ADAM8 |
Research Abstract |
(1)ADAM15 1:ヒトADAM15のバリアント:細胞内ドメインに24および25個のアミノ酸の挿入配列を持つヒトADAM15を見出した。この配列はADAM12の細胞内ドメインの配列に酷似し、プロリンに富むクラスIIおよびクラスIのSH3結合配列をタンデムに持つ配列を含む。このタンデム配列が各々24および25個のアミノ酸内に存在し、24アミノ酸のみからなるバリアント(ADAM15v1)と24および25個の部分を両方含みさらにクラスIIおよびクラス配列のタンデムを形成する(ADAM15v2)の存在が明らかになった。これらのバリアントはスプライシングの違いにより生成される。これらはT細胞やマクロファージに発現している。ADAM15v2に対する単クローン抗体(mAb)を作成し、免疫沈降法でこれらの細胞に発現することを確認した。さらにADAM15およびADAM15v2の非リン酸化およびリン酸化GST蛋白を作成し、プルダウン法でSrcファミリー蛋白の結合を検索し、LckがADAM15よりADAM15v2が強く結合すること、さらに、リン酸化蛋白により結合が増強するが、とくに、リン酸化ADAM15v2へと強く結合することを観察した。LckはTリンパ球活性化の初期シグナル過程で重要な役割を担っており、ADAM15v2がこの過程の調節に関与することが示唆され、現在TCR刺激に伴う反応を検索している。HckもADAM15v2が強く結合することをHL-60細胞で観察した。2:マウスADAM15のバリアント:マウスADAM15のバリアントについてもEL4細胞を用いて同様な所見を得ている。EL4細胞ではADAM15v2のSrcが強く結合することを観察した。 (2)ADAM8(CD156) 1:ADAM8トランスジェニックマウス(TM)の炎症検討:ADAM8の細胞外ドメインをα1-antitrypsin promoterの制御下に肝臓で発現し、血中に可溶性ADAM8を遊離するTMを作成し、諸炎症反応の特徴を検討している。オキサゾロン塗布による耳介接触皮膚炎ではTMで好中球反応が対照に比べ優位に高く、カゼインによる腹腔炎症では好中球およびマクロファージ滲出反応が優位に低かった。TMの両炎症における反応の違いについてはTMの腹腔マクロファージのL-selectin発現が低いこと、一方、耳介接触皮膚炎局所ではE-selectin発現が高いことなどを観察した。2:ADAM8のリガンド/結合蛋白検索:現在、mADAM8の細胞外ドメインをベイトに2ハイブリッド法を行なっている、RAW細胞ライブラリーを用い幾つかのクローンを得て、現在解析中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Higuchi, Y. 他: "CD156 transgenic mice : different responses between inflammatory types"Pathobiology. 70(1). 47-54 (2002)
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[Publications] Hijiya, N. 他: "Possible involvement of Toll-like receptor 4 in endothelial cell activation of larger vessels in response to lipopolysaccharide"Pathobiology. 70(1). 18-25 (2002)
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[Publications] Higuchi, Y. 他: "Mouse soluble CD14 truncated at amino acid 71 in transgenic mice : Preventive effect on endotoxin-mediated toxic shock"Pathobiology. 70(2). 103-114 (2002)
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[Publications] Liu, S.-Y. 他: "Expression of murine N-myc by insertion of retrovirus sequences in a murine macrophage cell line, RAW264"Pathobiology. (In press). (2003)
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[Publications] Higuchi, Y. 他: "The roles of soluble osteopontin using osteopontin-transgenic mice in vivo : proliferation of CD4^+ T lymphocytes and the enhancement of cell-mediated immune responses"Pathobiology. (In press). (2003)
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[Publications] Yasui, A. 他: "Leukocyte Typing VII White Cell Differentiation Antigens"Oxford University Press. 2 (2002)