2002 Fiscal Year Annual Research Report
首都圏の社会地区-社会地区分析の手法の開発および社会地図の作成-
Project/Area Number |
11301008
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
浅川 達人 東海大学, 健康科学部, 助教授 (40270665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 恒一 立教大学, 社会学部, 助教授 (90295931)
西澤 晃彦 東洋大学, 社会学部, 助教授
倉沢 進 放送大学, 社会と経済専攻, 教授 (80086925)
伊藤 泰郎 広島国際学院大学, 現代社会学部, 講師 (80281765)
久保田 滋 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (20294663)
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Keywords | 社会地区分析 / 社会地図 / 国勢調査 / 事業所統計 / メッシュデータ / クラスター分析 |
Research Abstract |
本年度は4年間の研究を通して得られた知見を集約し、南関東の空間構成を一般化して記述するために、補足データの収集と加工を行いつつ再度クラスター分析を行った。 1975年においては、南関東の集録部に分布する非市街地地域を中心部に分布する市街地地域に大別された。非市街地地域は農山漁村地域が大半を占めるものの、埼玉県や茨城県の市街地地域と接する地域には地場産業地域と半農村地域という2種の地域が析出された。また市街地地域は、都心3区から東京都西部、および神奈川県の東京湾岸に広がる、青壮年期の単身世帯と中高年期の単身世帯の両方を含む複合市街地域と、それを取り囲むように分布する人口再生産地域に2分されていた。 1990年のクラスター分析結果は、市街化地域が人口の再生産を伴わない地域と人口再生産地域とに2分されることを示していた。前者は23区西部および横浜市に広がる複合市街地域と鎌倉、逗子の両市など相模湾岸に点在する郊外高級住宅地域に2分された。後者は、23区東部および川崎市に広がる工業地域と、複合市街地域および工業地域を取り囲むように分布するホワイトカラー地域、その外周に分布するブルーカラー地域という3種の地域に分類された。また、非市街化地域においては、農山漁村地域に分類された市区町村が半農村地域へと変化し、市街化地域と接する地域において半農村からさらに市街地へと遷移しているという特徴を示す半農村遷移地域が析出された. これらのクラスター分析の結果とパーソントリップ調査から得られたデータをリンクさせることにより、都市社会が社会地区ごとに異なる生活様式を存立させるという知見(Greer,1959)が、南関東圏においても支持されるか否かを検証することが可能であり、大都市に暮らす人々の生活圏の編成について明らかにすることができる。 これらの研究成果は4部15章構成の出版物として東大出版会より刊行する。
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Research Products
(1 results)