2000 Fiscal Year Annual Research Report
岩石変形学に基づく地震(高速変形)の準備過程の解明
Project/Area Number |
11304037
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
竹下 徹 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30216882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安東 淳一 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50291480)
金川 久一 千葉大学, 理学部, 助教授 (40185898)
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Keywords | 高圧型岩石変形実験装置 / 熱電対 / 抵抗加熱 / 固体圧 / 超硬アニビル / 予備実験 / 断熱物質 / 試料セル |
Research Abstract |
本基盤研究(A)(2)の核となる高圧型岩石変形実験装置は,2000年3月末に,その後,試料加熱用の電流・電圧発生・制御システムが6月末までに広島大学に納入され,実験開始のために必要なすべての装置が整った.7月より装置立ち上げのための予備実験を開始し,現在に至るまで合計12回の予備実験を行った.予備実験の目的と成果は以下の2つにまとめられる. 1.第1の目的は,試料の温度測定のため試料部に装着する熱電対が,高圧発生時に切れない工夫をすることであった.試行錯誤を繰り返した結果,(1)熱電対をステンレス管で保護すること,(2)一様な封圧発生のため,試料部上部に置かれている厚さ5mmの鉛は,加圧時に熱電対部に入り込み,それを引っ張って切ってしまう.そこで,鉛の一部およびすべてをパイロフィライトに置換すること,および(3)熱電対の屈曲部をアルミナの棒で補強することで,1GPaの圧力で熱電対を切らないことに成功した. 2.第2の目的は,試料の加熱効率を上げることであった.これは,(1)厚さ1mmのジルコニア(断熱物質)で試料部を被うこと,および(2)ヒーターとして用いているグラファイトの径を薄くすること(最終的な内径を0.5mmとした)で,1000℃までの効率的な加熱を行なうことに成功した. 以上,本年度の予備実験によって概ね初期の目標が達成され,来年度以降本実験を行なう準備が整った.ただし,現段階では,1GPa以上で,上あるいは下の超硬アンビルが破壊する.したがって,1GPa以上の圧力を発生させるためには,アンビルおよびシリンダーの形状および材質を設計し直す必要がある.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nishikawa,O.: "Progressive lattice misorientation and microstructural development in quartz veins deformed under subgreenschist conditions"Journal of structural Geology. 22. 259-276 (2000)
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[Publications] Hippertt,J.: "Quartz plastic segregation and ribbon development in high-grade striped gneisses"Journal of Structural Geology. 23. 67-80 (2001)
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[Publications] Kanagawa,K.: "Effects of dissolution-precipitation processes on the strength and mechanical behavior of quartz gouge at high-temperature hydrothermil conditions"Journal of Geophysical Research. 105. 11115-11126 (2000)
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[Publications] Takanashi,M.: "Laboratory measuremets of elastic anisotropy parameters for the exposed crustal rocks from the Hidaka Meamorphic Belt,Central Hokkaido,Japan"Geophysical Journal International. 144(in press). (2001)
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[Publications] Irifune,T.: "High-pressure phase transformation in Ca Mg Si_2O_6 and implications for origin of ultra-deep diamond inclusions"Geophysical Research Letters. 27. 3541-3544 (2000)