2000 Fiscal Year Annual Research Report
結像型蛍光X線顕微鏡による3次元元素分布のイメージング
Project/Area Number |
11305011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青木 貞雄 筑波大学, 物理工学系, 教授 (50016804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 紀生 筑波大学, 物理工学系, 講師 (80241793)
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Keywords | x線顕微鏡 / 結像型 / 蛍光X線 / 放射光 / 元素分析 / ウオルターミラー / 3次元 / マッピング |
Research Abstract |
放射光を励起光源とした結像型蛍光X線顕微鏡を用いて物質中の3次元元素マッピングを非破壊で試みた。蛍光X線の結像には色収差のない全反射ウオルターミラーを用いた。このミラーは12keV近辺までのX線が結像可能で分解能は10μm以下である。 励起X線の吸収が比較的少ない試料に対しては、回転試料の数度毎の蛍光X線像を360度分撮影し、トモグラフィー画像再構成法(蛍光X線CT)によって3次元像を得た。励起X線の吸収が大きい試料に対しては、全反射臨界角付近でのX線侵入深さを考慮した画像再構成法(斜入射蛍光X線結像)を試みた。特定元素の同定は、元素の吸収端をはさむ2つの励起波長を選び、それらの差分画像を利用して行った。 蛍光X線CTの実験は、SPring-8のBL39XUで行い、試料には不純物としてFe、Co、Niが含まれる人工ダイヤモンドを用いた。不純物の位置を確かめるために、実験室の微小X線源で対応試料のX線透過トモグラフィー像を得た。それぞれの再構成像から、不純物の位置がほぼ一致し、吸収補正を省略した蛍光X線CTでも正確な位置情報が得られた。 斜入射蛍光X線結像はKEK PF 3C2で行った。励起光には白色X線をPtミラーによって斜入射角7mradで反射させ、高エネルギーX線をカットした光を用いた。試料として平面状に研磨したコウレンセキヘン岩を用いた。試料は回転ステージ上に固定し、励起光の入射角を、元素の全反射臨界角付近で精密に変化させ、深さ方向の元素分布を観察した。コウレンセキヘン岩表面近傍に含まれる元素の分布を観察することが出来た。主として観察された元素は、Ca、Ti、Mn、Feであった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Takano: "Development of a Soft X-ray Dark-Field Imaging Microscope"X-Ray Microscopy : Proceeding of the Sixth International Conference. 55-59 (2000)
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[Publications] N.Watanabe: "Phase-Contrast hard X-ray Imaging Microscope with Wolter Mirror Optics"X-Ray Microscopy : Proceeding of the Sixth International Conference. 84-90 (2000)
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[Publications] K.Yamamoto: "Elemental Mapping with an X-Ray Fluorescence Imaging Microscope"X-Ray Microscopy : Proceeding of the Sixth International Conference. 259-262 (2000)