2000 Fiscal Year Annual Research Report
交流電気機器用超伝導線材とその集合導体及びコイルの統合的設計手法の研究
Project/Area Number |
11305022
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
塚本 修巳 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30017975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 聡 新潟大学, 工学部, 助教授 (70293199)
雨宮 尚之 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10222697)
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Keywords | 高温酸化物超伝導 / 交流損失 / ビスマス銀シース線材 / イットリウム系線材 / 交流損失解析モデル |
Research Abstract |
本年度の研究実績を以下に要約する. 1.縦方向磁界効果による通電損失の低減:線材に線材の長さ方向(縦方向という)に通電電流と同相の交流磁界をマルチフィラメント線材の撚り方向と撚りピッチに合わせて最適化すると大幅な通電損失の低減が可能であることを兼ねてから提案してきた・本年度の研究において、縦方向部磁界下で通電損失を電気的に測定できる装置を開発し、ビスマス系銀シース線材を用いその効果を実証した.さらに、交流損失による温度上昇を熱電対で測定し、交流損失を測る熱量法も開発し、同様に縦方向磁界効果の確認をした.これにより、本研究の主要目的の一つであった交流通電損失の大幅削減手法が明らかとなった. 2.試作線材の損失特性測定 試作線材の磁化損失の測定を高精度で行うために測定システムの改良を行った.基準位相源の改良,コモンモードノイズの影響を低減するためのデータ解析法の導入等によって,磁化損失測定システムの性能が向上された.改良したシステムを用いて,多重撚り線材等の磁化損失を測定し,磁化損失の絶対値や結合時定数を求めた.これらの実験結果を通して,「撚り」による磁化損失低減効果を実証した. 3.線材解析モデルの改良 高精度の交流損失解析を行うために解析モデルの改良を行った.線材断面形状をより正確に表現できる三角形メッシュを用いた有限要素解析モデルを構築した.あわせて,様々なメッシュによって通電損失の数値計算を行い,計算結果と解析解を比較することにより,高精度損失解析のためのメッシュ生成法を確立した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Ishii: "AC TRANSPORT CURRENT LOSS OF HTS TAPE IN A MULTI-TAPE ARRANGEMENT"Advances in Cryogenic Engineering. 46. 731-738 (2000)
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[Publications] D.Miyagi: "EFFECT OF CRITICAL CURRENT DENSITY DISTRIBUTION ON AC TRANSPORT CURRENT OF HTS WIRE"Advances in Cryogenic Engineering. 46. 745-754 (2000)
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[Publications] N.Amemiya: "FEM analysis of AC losses in multifilamentary HTS tapes with various twist pitch and matrix conductivity"Advances in Cryogenic Engineering. 46. 631-638 (2000)
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[Publications] 岡崎巌: "熱量法による高温超電導線の交流通電損失"電気学会研究会資料. 59-63 (2001)
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[Publications] 小川純: "高温超電導線材の交流縦磁界中における通電損失測定"電気学会研究会資料. 65-70 (2001)