2000 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟なスピンクラスター配列からなる超高密度磁気記録メディアの研究
Project/Area Number |
11305027
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 慶久 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50006235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 功 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10302233)
島津 武仁 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50206182)
村岡 裕明 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20239479)
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Keywords | 超高密度磁気記録 / 垂直磁気記録 / スピンクラスター / ニュークリエーション / 残留保磁力 / 熱安定性 |
Research Abstract |
スピンクラスター配列を用いた記録メディアにおいて十分な熱安定性を得るための設計指針を明確にし、あわせて、ニュークリエーション型CoPrTbアモルファス薄膜を用いた垂直スピンクラスター配列の実現と、その磁気記録メディアの作製・基礎特性の評価について検討した。その結果、次のことが明らかとなった。 1.CoCr系のグラニュラー型のスピンクラスターメディアについて熱擾乱の影響を補正した残留保磁力H_0の角度依存性を検討した結果、磁化機構を支配する磁気ポテンシャルの大きさは、S-W型の磁化機構により近似できることが明らかとなった。 2.CoPt-Cr等のグラニュラー型スピンクラスター配列で実現可能なH_0の最大値は、異方性磁界H_kの70〜80%程度(膜厚20nmの場合)であり、十分な熱安定性を得るためには、垂直磁気異方性K_uの値を反磁界エネルギー2πM_3^2の3倍以上にする必要がある。K_u値の増加には、組成の最適化の他にhcp構造の安定形成の促進が必要である。 3.ニュークリエーション型のCoPrTbアモルファス薄膜のK_u値は製膜条件により大きく依存し、製膜条件の最適化を行った結果、膜厚10nmにおいても4×10^6erg/cm^3の大きなK_u値を示すCoPrTb薄膜の作製に成功した。この値はCoPt-Cr等のグラニュラー膜に比べて2〜3倍程度大きい。 4.グラニュラー型のCoCrTa薄膜の上にニュークリエーション型のCoPrTb薄膜を積層した複合型の垂直スピンクラスターメモリーの信号品質(信号とノイズの比S/Nm)は、グラニュラー型のCoCrTa単一膜媒体よりも約10dB(300kFRPIの値)も優れていた。また、グラニュラー型媒体よりも優れた熱安定性を示し、例えば、CoPrTb(10nm)/CoCrTa(20nm)の複合膜では、再生信号の経時減衰が全く観察されなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 島津武仁: "CoCr系垂直磁気記録媒体の磁化の熱擾乱と磁気特性"日本応用磁気学会誌. vol.25・4-2(in press). (2001)
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[Publications] T.Shimatsu: "Experimental and Theoretical Analysis of Rotational Hysteresis Loss in CoCrTa Perpendicular Recording Media"IEEE Trans.Magn.,(Proceedings of Intermag Conference, Toronto, Canada, 2000). vol.36(in press). (2000)
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[Publications] T.Shimatsu: "Thermal Agitation of Magnetization in CoCrPt Perpendicular Recording Media"IEEE Trans.Magn.,(Proceedings of MMM-intermag Joint Conference, San Antonio,2001). vol.37(in press). (2001)
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[Publications] T.Shimatsu: "Thermal Stability in Perpendicular Recording Media"Journal of Magnetism and Magnetic Materials (Proceedings of the 5^<th> perpendicular magnetic recording conference). (in press). (2001)
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[Publications] H.Muraoka: "Overview of Perpendicular Magnetic Recording Scheme"Journal of Magnetism and Magnetic Materials (Proceedings of the 5^<th> perpendicular magnetic recording conference). (in press). (2001)
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[Publications] Y.Nakamura: "Perpendicular magnetic recording-progress and prospects"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. vol.200. 634-648 (1999)