1999 Fiscal Year Annual Research Report
次世代ネットワークにおけるシステム資源を考慮した品質保証制御技術の確立
Project/Area Number |
11305030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮原 秀夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90029314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若宮 直紀 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (50283742)
村田 正幸 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (80200301)
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Keywords | マルチメディア / QoS保証 / MPEG符号化 / システム資源 |
Research Abstract |
本年度は、「次世代ネットワークにおけるシステム資源を考慮した品質保証制御技術確立のための基本技術の検討、提案」をテーマに3つの制御技術について検討を行なった。 1.各システムレベル間でのQoSパラメータ変換手法 マルチメディアシステムを構成する各システム要素では、提供可能な、あるいは理解可能なQoSがそれぞれ異なる。そこで、実際のマルチメディアデータを対象としたシミュレーション実験および実証実験を行なうことにより、動画像品質と、エンドシステムで符号・復号化のために必要となるCPU資源量および生成された動画像データを実時間転送するために必要となるネットワーク資源量との関係を明らかにした。 2.QoS提供のための制御技術 提供可能なQoSは各システムレベル間だけでなく、それぞれのシステムの実装方法、アーキテクチャによっても異なる。そこで、上記の項目1の研究と平行して、各システム要素はどのようなQoSをどのようにして提供しなければならないかについて検討し、エンドシステムとしてはHiTactixなどのリアルタイムOSを、ネットワークとしてはTTCP/ITMなどの資源予約型ネットワークを用いることにより高品質かつ効率のよい動画像通信のためのQoS保証が可能となることを明らかにした。 3.提供可能なQoSに応じた要求QoS調整手法 上記項目1,2で得られた成果を利用することにより、十分なシステム資源があれば高品質なマルチメディア通信が実現できる。しかしながら、実際にはネットワークの輻輳、CPU負荷の増大などにより必ずしも必要な資源が確保可能であるとは限らない。そこで、コストモデルを導入することによりユーザ効用を最大化する最適な資源割当手法を提案し、解析的手法および実証実験によりその有効性を示した。提案手法では、サーバ、ネットワークおよびクライアントの利用可能な資源量を統合的に取扱うことにより、割当資源に対して支払う対価(コスト)と得られる動画像の品質(利得)によって表されるユーザの効用を最大化する資源配分を可能とする。
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[Publications] Naoki Wakamiya: "On video coding algorithms with application level QoS guarantees"to appear in Computer Communication Journal. (2000)
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[Publications] Naoki Wakamiya: "Comparison of VBR and CBR service classes for MPEG-2 video multiplexing"to appear in International Journal of Comuunication Systems. (2000)
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[Publications] Kentarou Fukuda: "QoS guarantees based on end-to-end resource reservation for real-time video communication"Proceedings of 16th International Teletraffic Congress. 3b. 857-866 (1999)