2001 Fiscal Year Annual Research Report
コンビナトリアルライブラリー構築を指向した固相有機合成法の開発
Project/Area Number |
11305065
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 孝志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80110724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 隆行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90212076)
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Keywords | ファイトアレキシンエリシター / 固相合成 / ライブラリー構築 / スルフォナートリンカー / グリコシル化 |
Research Abstract |
コンビナトリアル化学は構造の異なる多種多様な有機化合物を短期間にしかも同時に合成する革新的な方法として欧米を中心に現在活発に研究が行われている。このようなコンビナトリアルライブラリーを構築する際の重要な合成手法として固相合成法が挙げられる。すでにオリゴペプチド、オリゴヌクレオチドにおいては、固相合成が確立し自動合成が行われている。しかし、オリゴ糖エンジイン化合物テルペン類などの生理活性有機化合物のコンビナトリアル化学は未開拓の分野である。本研究では、生理活性有機化合物のライブラリー構築を指向した固相合成法の開発を目的として研究を行っている。 本年度は、オリゴ糖の自動合成を指向し、スルホナートリンカーを用いたダイズのファイトアレキシンェリシター活性を有する7糖の合成を行った。スルホナートリンカーは以下の特徴を有する。1)切り出しと同時に、さまざまな、置換基を糖鎖に導入することができる。2)ルイス酸に、および温和な塩基性条件には、安定であるため、グリコシル化反応や、シリル基などの水酸基の保護基の脱保護を行うことができる。まず、様々は、糖供与体と活性化剤の組み合わせ検討し、チオグリコシドならびにフッ化糖において固相上グリコシル化が収率良く進行することを見いだした。次に、Fmoc基およびシリル基が、それらのグリコシル化反応条件に安定で、かつ固相上で効率的に脱保護できることを見出した。これらの知見を組み合わせることで、分岐構造を有する7糖を固相上で合成することに成功したさらに、ナトリウムアジドをもちいて切り出すことにより、6位が官能基化された7糖を得ることに成功した。
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[Publications] Toru AMAYA: "The first synthesis of tetraglucosyl glucitol having phytoalexin-elicitor activity in rice cells based on a sequential glycosylation strategy"Tetrahedron Lett.. 42. 9191-9194 (2001)
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[Publications] Haruo YAMADA: "Total Synthesis of (+/-)-Smenospondiol by Titanium(III)-Mediated Tandem Radical Cyclization"Synlett. 1935-1937 (2001)
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[Publications] Takashi TAKAHASHI: "Synthesis of a Trisaccharide Library Using a Phenylsulfonate Traceless Linker on SynphaseTM Crowns"Angew. Chem. int. Ed. Engl.. 40. 3230-3233 (2001)
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[Publications] Akihisa MATSUDA: "Parallel Synthesis of Oligosaccharide Conjugated Enediynes onto Silyl-linked Solid-Support"Synlett. (7). 1101-1104 (2001)
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[Publications] Ichiro HIJIKURO: "Parallel Synthesis of a Vitamin D3 Library in the Solid-Phase"J. Am. Chem. Soc.. 123. 3716-3722 (2001)