2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11305070
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平山 次清 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00018061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 誠也 横浜国立大学, 工学研究科, 助教授 (60203460)
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Keywords | 耐航性能 / 長期波浪統計 / 船体運動 / 抵抗増加 / スラミング / 荒天海象 |
Research Abstract |
船舶の耐航性能を評価するのに必要な理論的ツールは完璧とは言えないまでもほぼ揃っている状況であり、現在必要とされるのはそれら手法を駆使して如何に総合的な耐航性能を向上させるかと言う点である。本研究では、具体的にはどのような向上手法がありうるかをまず検討し、実現可能と考えられる手法について実証的に提案することが目的である。本年度は、船型については前年度にも検討した3種類の内特に肥大船について以下の検討を並列的に実施した。即ち初年度での知見に基づいて、特に波浪中の抵抗増加について的を絞り更に感度解析を実施し、船型から見た耐航性能向上についてより詳細に検討した。これらの結果、抵抗増加の軽減策についても新しい提案を行うことが出来た。また従来存在しなかったような超幅広船型船の運動、スラミング、抵抗増加については水槽試験も含めた総合的な評価を実施した。水槽実験では非接触型波高計、スラミングなどの高速現象を捉える為の高速ビデオカメラ、圧力計などのセンサー類を駆使し、データ伝送用のテレメータは前年度用意したものを使用したが高速現象については実験が十分でないので次年度も検討する。一方、長期性能評価を左右する長期波浪データ(SRI目視、SRI追算、GWS)相互の特性についても引き続き検討し、荒天海象の設定法についても提案した。また高精度波浪データの取得には既に開発したブイ、船体運動による手法以外に舶用レーダを波浪レーダとして使用する手法の開発を実施した。そのために専用ボードを使用して数値シミュレーションも実施し、波高以外についてはほぼ信頼しうる結果を得た。なお初年度に可能性を確認した運動の能動的制御による耐航性能向上手法についても更に詳細なシミュレーションを実施する予定であったが係留浮体について制御実験をするに止まった。
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[Publications] 平山次清,崔龍虎: "荒天海象の設定に関する一考察"日本造船学会論文集. 189(印刷中). (2001)
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[Publications] Fabio K,Takase,平山次清: "Evaluation of Marine Wave Radar"日本造船学会論文集. 188. 225-237 (2000)
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[Publications] 崔龍虎,平山次清: "長期波浪データベース間の相互関係"日本造船学会論文集. 188. 239-250 (2000)
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[Publications] 平山次清 他: "Physical Simulation on Aero-Hydro lynamic and Unsteady Responses of Flying Boat and Ship"Proceedings of the Fourth Osaka Colloquium on Seakeeping Performance of Ships. 249-261 (2000)