1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11306001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長戸 康郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10143413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 英己 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (50144184)
平野 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00192716)
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Keywords | イネ / 発生 / 茎頂凋分裂組織 / 葉原基 / 花器官 / 相転換 / 節間伸長 |
Research Abstract |
イネの胚におけるパターン形成、領域文化のメカニズムを明らかにするために、胚発生でシュート、幼根が複数分化する変異体を同定した。幼根が複数分化する変異体(apd1,mr1)は、ホメオボックス遺伝子OSH1をマーカーとした解析などにから、シュート分化領域の移動あるいは縮小により幼根が分化する基部領域が拡大し、結果として幼今画複数文化したと考えられる。 イネの雌蕊が雄蕊にホメオティックに転換するdl変異体の原因遺伝子の単離に成功した。DL遺伝子はYABBYファミリーに属する遺伝子であり、転写因子をコードしていると考えられる、少なくともイネ(科)ではMADSボックス遺伝子ではなく、YABBY遺伝子が心皮のアイデンティティーを決定しており、シロイヌナズナとは異なった機構が存在している。 イネで、SAMを欠失するshl変異体が既に知られていたが、更にその弱い変異体shl2-6を同定した。Shl2-6変異体では、SAMは分化するが、葉原基を2、3分化するとSAMは消費され、なくなってしまった。従って、SHL2遺伝子はSAMの分化決定だけでなく、その維持にも必要であることが明らかになった。 イネのヘテロクロニー変異体として、moli1を同定、解析した。Moli1変異体は、発芽後小さい葉と分げつを多数分化するが、1年以上経過しても出穂、開花することはなかった。Moli1のどのステージでも葉のサイズ、葉の中肋の有無、茎の構造、SAMのサイズ、葉間期、細胞分裂活性、葉身の光合成量などの形質はいずれも野生型の第2葉と同じであった。従って、moli1は第2葉の発育段階を継続するヘテロクロニー変異体であり、その野生型遺伝子はjuvenile-adultの相転換を制御する重要な遺伝子であると考えられる。
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[Publications] Yamaguchi, J.: "Characterization of β-amylase and its deficiency in various rice cultivars"Theoretical and Applied Genetics. 98. 32-38 (1999)
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[Publications] Miyoshi, K.: "Differential in situ expression of three ABA-responsive genes of rice, Rab16A, REG2 and OSBZ8, during seed development"Plant and Cell Physiology. 40. 443-447 (1999)
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[Publications] Satoh, N.: "Initiation of Shoot apical meristem in rice : characterization o four SHOOTLESS f genes"Development. 126. 3629-3636 (1999)
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[Publications] Kikuchi, K.: "Molecular analysis of the NAC gene family in rice"Molecular and General Genetics. 262. 1047-1051 (1999)
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[Publications] Fujisawa, Y.: "Suppression of the heterotrimeric G protein causes abnormal morphology, including dwarfism, in rice"Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 86. 7575-7580 (1999)
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[Publications] Wu, X.: "New dm-type dwarf mutants varying in internode elongation patterns are controlled by different mutant genes at the same locus in rice (Oryza sativa L.)"Breeding Science. 49. 147-153 (1999)
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[Publications] Sato, Y.: "Loss-of-function mutations in the rice homeobox gene OSH15 affect the architecture of internodes resulting in dwarf plants"EMBO J.. 18. 992-1002 (1999)
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[Publications] Wu, X.: "Dominant gene, Ssi1 expresses semidwarfism by inhibiting the second internode elongation in rice"Breeding Science. 50. 147-153 (2000)