2001 Fiscal Year Annual Research Report
BIAを用いたJ鎖と免疫グロブリン分子との特異的相互作用の解析
Project/Area Number |
11307043
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Research Institution | Nihon-University |
Principal Investigator |
茂呂 周 日本大学, 歯学部, 教授 (50059531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹之内 信子 日本大学, 歯学部, 助手 (50246914)
高橋 富久 日本大学, 歯学部, 助手 (40246905)
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Keywords | 局所粘膜免疫 / 分泌型IgA / J鎖 / 分子間相互作用 / Biomolecular Interaction Analysis |
Research Abstract |
発現ベクターpET-32a(+)を使用してニワトリJ鎖融合蛋白質を作製しBIA core 3000にてニワトリ抗J鎖抗体に対する融合蛋白との反応性を調べた結果、高い親和定数及び解離定数が得られた。しかし、ヒトJ鎖蛋白に対しては低い反応性しか認められなかった。また、ニワトリJ鎖融合蛋白に対するIgAとIgMとの反応性についても同様に検討した結果、ニワトリIgAとIgMについては高い反応性を示したけれども、ヒトでは低い反応性であった。J鎖は系統発生学的に保存された特殊な蛋白質の一つであり、ヒト抗J鎖抗体と異なる動物種のJ鎖蛋白との間に交叉反応が報告されている。しかし、異なる動物種間で報告されているこのような交叉反応は、BIA core 3000を使用した定量的な検索から、実際には、低いものである事が明らかになった。噛乳動物でJ鎖と多量体型免疫グロブリンとの結合に必要とされているC末端システインをセリンに置換し融合蛋白を作製しニワトリIgAおよびIgMとの反応性を調べた結果、有意な相互作用の減少は認められなかった。つまり、ニワトリの多量体型免疫グロブリンは、ヒトやマウスと異なる構造を有していると考えられる。 ニワトリJ鎖エクソン1を含む5'上流域を含む4.8kbをベクターpGL-3にサブクローニングした後、いろいろな大きさのデレーションミュータントを作製し、ルシフェラーゼアッセイによりプロモター活性を測定した。その結果、5'上流域3.1kbが完全に欠失しているクローンに対して、上流を含むクローンすべてに強い活性が認められた。なかでも3.1kb断片を含んだクローンの活性が一番強かった。転写因子NF-1、IRE、SDRE、LBP-1、ER、CSSの結合配列とニワトリB細胞株DT-40から得た核抽出液との反応性をBIA core 3000にて検討した結果、DNAと蛋白の結合は、ほとんど認められなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takahashi T et al.: "Cloning of the chicken immunoglobulin joining(J)-chain gene and characterization of its promoter region"DNA CELL Biology. (In press). (2002)
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[Publications] Kimura M et al.: "Ontogeny of the murine immunoglobulin joining chain gene and protein"Scandinavian Journal of Immunology. 54. 613-618 (2001)
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[Publications] Takenouchi-Ohkubo, N et al.: "Role of nuclear factor-kappa B in the expression by tumor necrosis factor-alpha of the human polymeric immunoglobulin receptor(pIgR)gene"Immunogenetics. 51. 289-295 (2000)
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[Publications] Takahashi T et al.: "Cloning and expression of the chicken immunoglobulin(J)-chain cDNA"Immunogenetics. 51. 85-91 (2000)