2000 Fiscal Year Annual Research Report
日本および諸外国の学校体育カリキュラムの実状と課題
Project/Area Number |
11308001
|
Research Institution | University of Tsukuba, Institue of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
高橋 健夫 筑波大学, 体育科学系, 教授 (60029725)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 重勇 神戸大学, 人間発達科学部, 教授 (60036671)
木村 真知子 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (60144630)
入口 豊 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60116150)
永島 惇正 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70034816)
友添 秀則 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (90155581)
|
Keywords | カリキュラム / 選択制 / ナショナルカリキュラム / ナショナルスタンダード / テーマ学習 / 健康教育 |
Research Abstract |
2000年11月19日(大阪)で全体と研究成果の報告並びにスポーツ教育学会に招待されたシンポジストの討論を行った。また、2000年11月23日(筑波)は、筑波大学において世界の学校体育の危機をめぐる一般公開のシンポジウムを実施した。参加者は、58名であった。 国内に関しては、大学の一般教育並びに体育教師教育の改革動向に関する調査を実施した。また、国外に関しては、平成11年度の調査結果を踏まえた継続調査を行った。それにより、各国のカリキュラム改革をめぐる当事者の見解等を確認できた。 これら一連の調査を、論議を経て、世界の学校体育が週3時間の授業時数確保に向けて危機的状況におかれていることや体育に対する社会的支持を得ていくために多様な試みが、国外では学会や行政レベルで行われていることが確認された。また、日本の文部省(当時)からの代表が副議長を務めた体育・スポーツ担当大臣等国際会議(MINEPS)IIIにおいて、世界的なレベルで、体育、スポーツに対する行政からの支援体制を促す試みが展開されていることも確認された。また、このような改革をめぐる論議の背景には、スポーツに対するネガティブなイメージを払拭したいという意図や、まずは個々のスポーツ種目ありきという発想を離れ、スポーツのもつ教育的な可能性を生かしてていくという認識がみられた。 なお、カリキュラム改革をめぐる論議の中で、社会的に信頼できるカリキュラムの提案と同時に、それを実現していくことのできる教師教育や教師の継続教育の重要性が、世界的にも認識されていることも確認できた。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] Takahashi,T.: "Perspectives of School Physical Educatiion Curriculum in Japan"スポーツ教育学研究. 20・2. 91-98 (2000)
-
[Publications] Okade,Y.: "Relationship between Sport Cultures in Schools and in Society"日本スポーツ教育学会第20回記念国際大会プロシーディング. (印刷中). (2001)
-
[Publications] 入口豊: "北米における大学体育学部・学科改革に関する事例的研究"日本スポーツ教育学会第20回記念国際大会プロシーディング. (印刷中). (2001)
-
[Publications] 入口豊: "北米における大学体育関連学部改革とカリキュラムに関する事例的研究"大阪教育大学紀要 第IV部門. 50・1(印刷中). (2001)
-
[Publications] 友添秀則: "教科体育の存在意義とは-国際シンポジウムを傍聴して-"学校体育. 54・1. 22-25 (2000)
-
[Publications] 木原成一郎: "イギリスの新しい学校体育カリキュラム"体育科教育. 48・10号. 68-70 (2000)
-
[Publications] 井谷惠子: "アメリカにおける1980年代以降の教育改革の進行と教科体育の危機-高等学校体育の衰退傾向と打開に向けての論議-"連合大学院教育実践学論集. 1. 53-65 (2000)
-
[Publications] 井谷惠子: "アメリカの教科体育におけるフィットネス目標の位置づけ-1980年代以降の社会的要請に関連して"スポーツ教育学研究. 20・1. 1-17 (2000)