1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11308030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近藤 寿人 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (70127083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 洋 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (10211939)
蒲池 雄介 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (90263334)
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Keywords | SOX2 / δクリスタリン / エンハンサー / δEF3 / 水晶 / プラコード / 細胞分化 / βガラクトシダーゼ |
Research Abstract |
細胞分化をすすめる転写制御因子は多数が知られているが、その中でもSOX因子群は、細胞分化の決定に中心的な役割を果たしていると考えられる。SOX因子が単独では何ら活性を示し得ず、それが結合した領域のの近傍に結合したパートナー因子との共同作用によってはじめて制御活性を示すことに特徴があり、SOXやパートナー因子の発現の変化に連動して、SOXの制御下にある遺伝子のセットが劇的に切り替わることが細胞分化の重要な制御機構の一つであると考えられる。 SOX2を例として、既知の制御標的遺伝子δクリスタリン遺伝子のエンハンサーに対する制御機構を解析した。δクリスタリンエンハンサーのSOX結合サイト等に突然変異を導入したものをβガラクトシダーゼ遺伝子の上流につなぎ、トランスジェニックマウスを作製して解析した結果、2箇所のSOX結合サイトと、近傍のδEF3結合サイトが、エンハンサー活性に必要であることが明らかになった。δEF3は、SOX2パートナー因子の一つである。δEF3の候補分子を、酵母細胞の中での遺伝子活性化反応によってクローンニングした。このSOX2とδEF3の協調による遺伝子の活性化が、水晶体分化の開始反応であると考えている。 SOX2は、水晶体のほか、鼻プラコードをはじめ、様々な感覚器の原基であるプラコードで発現されている。ニワトリ胚の頭部にSOX2を強制発現するとプラコード構造が誘導されることを確認した。従って、SOX2は、感覚プラコードの分化に直接的に関与している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Sasaki,H.et al.: "Gli3 activities by an amion-terminal repression domain : implication of Gli2 and Gli3 as primary mediators of Shh signaling"Development. 126. 3915-3924 (1999)
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[Publications] Uchikawa,M.et al.: "Two distinct subgroups of Group B Sox genes for transcriptional activators and repressors: thir expression during embryonic organogenesis of the chicken"Mech.Dev.. 84. 103-120 (1999)
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[Publications] Kondoh,H.: "Transcription factors for lesn development assessed in vivo"Curr.Opn.Genet.Dev.. 9. 301-308 (1999)
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[Publications] Kamacchi,Y.et al.: "Pairing SOX off with partners in regulation of embryonic development"Trends Genet.. (2000)