2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11309002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10107451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 恭之 東京大学, 海洋研究所, 助手 (60345056)
村山 雅史 高知大学, 海洋コア研究センター, 助教授 (50261350)
芦 寿一郎 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (40251409)
平 朝彦 海洋科学技術センター, 地球深部探査センター, センター長(研究職) (50112272)
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Keywords | 深海活断層 / 深海曳航式探査 / 遠州断層系 / 高精度水中測位 / ピストン・コア / レスポンダー / デコルマン / 古銭洲海嶺 |
Research Abstract |
本研究の目的は深海活断層探査法(高精度水中測位+深海曳航式探査、高精度水中測位+ピンポイント採泥の併用)を構築し、その方法を用いて東海沖活断層の変移速度と巨大地震再来周期を求めることであった。探査は熊野海盆に発達する遠州断層系を対象に自鳳丸を用いて実施した。遠州断層系は垂直ずれを有する右横ずれ断層であり、断層上に泥火山が分布しており、断層運動により泥火山地形に変位が紹められている。調査はまず,遠州断層を横切る測線で海底測位システム+深海曳航式探査により、2m等高線の海底地形図、海底音響画像、さらに表層地層断面図を取得することが出来た。次に、断層による変位量が測定可能な2地点を選別し、レスポンダー付きピストン・コアラーでピンポイントの採泥を実施した。ピストン・コアラーは自航式の機能を有していないため、採泥予定点にピストン・コアラーを誘導することはかなり困難だったが、今回は自鳳丸の操船機能の高さ、また高度の操船技術により、予定点での採泥を実施することができた。 変移速度の見積もりについては、2本のピストン・コアの解析から同層準を認定することが出来ず、変移量を見積もることは出来なかった。一方、再来周期の見積もりは、断層上に分布する泥火山の噴出イベントが・断層の変移した時期、つまり地震発生時期と一致しているとの仮定で実施した。噴出物の年代は同位体年代から測定したが、その範囲は現在から2万数千年であり、再来周期を見積もることは出来なかった。 また、遠州断層系の3次元マルチチャンネル音波探査データの解析を実施した.その結果によれば、1)小台場断層系がデコルマンに収斂する近傍から陸側の数キロの区間ではデコルマンが極めて高反射強度(地震核との関連?)をもつこと、2)デコルマンは連続して認められることなく、断続していること、3)沈み込んだ古銭洲海嶺が認められたこと、等が判明した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 徳山 英一: "相模湾・駿河湾の湧水活動"海洋と生物. 141. 290-293 (2002)
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[Publications] Wonn Soh, Hidekazu Tokuyama: "Rejuvenation of submarine canyon associated with ridge subduction, Tenryu Canyon, off Tokai, central Japan"Marine Geology. 187(1-2). 203-220 (2002)
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[Publications] 徳山英一: "日本周辺海域中新世最末期以降の構造発達史"海洋調査技術. 13(1). 27-53 (2001)
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[Publications] 徳山英一: "メタンハイドレートからみた間隙流体移動と湧水活動、月刊地球"月刊地球. 23. 823-827 (2001)
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[Publications] 芦寿一郎: "熊野沖南海トラフ付加プリズムの地質と構造と冷湧水"深海研究. 20. 1-8 (2002)
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[Publications] Juichiro Ashi: "Distribution of methane hydrate BSRs and its implication for the prism growth in the Nankai Trough"Marine Geology. 187(1-2). 177-191 (2002)
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[Publications] 芦寿一郎: "メタンハイドレートと冷湧水からみた沈み込み帯の物質循環-南海トラフ付加プリズムの例-,プレート沈み込み帯における物質循環-付加体の役割-"月刊地球. 号外(32). 122-129 (2001)
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[Publications] 平 朝彦: "プレート沈み込み帯における物質循環-付加体の役割-"月刊地球. 号外(32). 6-12 (2001)
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[Publications] 氏家由利香: "琉球海溝・南海トラフ域におけるマッドダイアピルの活動,プレート沈み込み帯における物質循環-付加体の役割-"月刊地球. 号外(32). 206-213 (2001)