2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11354004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武尾 実 東京大学, 地震研究所, 教授 (00197279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和夫 日本航空電子(株), 部長/研究職
森田 裕一 東京大学, 地震研究所, 助教授 (30220073)
深尾 良夫 東京大学, 地震研究所, 教授 (10022708)
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Keywords | 地震計 / 強震動 / 地動回転成分 |
Research Abstract |
本年度は前年度及び一昨年度に作成した基本モデル及び実用化モデルによる観測を引き続き行うと同時に,結果に基づき,長周期型回転地震計の改良を進めた.基本モデルの段階では,可搬型回転地震計の内部ノイズ18x10E-9rad/sec(@1Hz)のレベルまで低下させることに成功したが,実用化モデルでは若干の改良に成功した.また,同モデルを地震研究所鋸山地殻変動観測所の坑道内に設置して,本格的な定常観測に入った.さらに,現活発な低周波地震活動が見られる富士山山体に整備されつつある横穴観測壕に設置するための準備を進め,既地震計台は完成し,本年中には観測を開始できる見通しである.長周期型回転地震計は気象庁松代地震観測所大坑道内にある精密地震観測施設の中に設置するための準備を進めている.同地震計は約5年から10年の長期同観測施設内で観測を実施する事により,巨大地震で励起される地球自由振動の純粋な捻れモードの観測を世界成功させることを目指す.さらに,バックグランドの地動回転成分のノイズ観測を成功させ,広帯域地震計水平成分性能評価のための基礎データを蓄積する.さらに,最近開発されたケミカルエレクトリクスの原理を用いたジャイロ本研究で開発した高性能回転地震計との並行観測を行った結果,同タイプのセンサーでも小地震を震源の比較あれば,観測できることが明らかになった.このセンサーは小型軽量であるため機動観測には適しており,大地震の群発地震の観測など震源域近傍に観測網と展開できる場合には非常に有効なセンサーである事が確認された. また,本研究で使用した回転地震計を1999年台湾焦焦地震の余震域に台湾地球物理学研究所との共同研究観測を継続している.1999年台湾焦焦地震の本震時に震源域の北部で大きな地動回転成分の揺れがあったこと観測網のデータから推測されている.同地震の詳細な震源過程の解析を強震動データと地殻変動データに基づい成果は,米国地震学会誌の特集号に公表されている.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takeo, M.: "Ground rotational motions recorded in near-source region"Geophysical Research Letters. 25. 789-792 (1998)
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[Publications] Wu, C., M.Takeo, S.Ide: "Source Process of the Chi-Chi Earthquake"Bulletin of the Seismological Society of America. 91. 1128-1143 (2001)