1999 Fiscal Year Annual Research Report
メゾスコピック走査ホールプローブ顕微鏡の開発 -極微小領域における不均質磁束密度分布の定量解析に向けて-
Project/Area Number |
11355026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長村 光造 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50026209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 修 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90303859)
奥田 浩司 奈良先端科学技術大学, 物質科学教育センター, 助教授 (50214060)
酒井 明 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80143543)
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Keywords | 走査ホールプローブ顕微鏡 / 量子化磁束 / Bi2223テープ / 弱結合 / 高温超伝導体 / 磁界電流密度 / 磁束線格子 / イットリウム酸化物超伝導体 |
Research Abstract |
1.メゾスコピック走査ホールプローブ顕微鏡の開発 (1)要素開発と設計:サブミクロンスケールの磁気に関する空間情報を得るためのホール素子の構成、ホール電圧の増幅と信号回路の構成、試料移動の機構と走査範囲、試料冷却方式等の各要素について検討し、顕微鏡を分解能に従って2台の装置構成からなるシステムにする仕様を決定した。 (2)組立と初期性能試験:本システムにより次の機能が総合的に発揮できるよう組立・整備をした。すなわち0.1μm×0.1μmの空間分解能をもつ1ホール素子を用いて約70μm×70μmの空間を走査する高空間分解能型機能、0.1mm×0.1mmの空間分解能をもつホール素子の集合体により10mm×10mmの大面積空間の局所磁束密度分布を短時間に計測できる高時間分解能型機能をもつ2台の顕微鏡システムを設置した。 2.量子化磁束線格子の観察 (1)Bi2223テープ材中の数個の結晶粒を含む局所領域における1〜100mTの範囲の磁束線格子を観察した。(2)局所領域の磁界分布を精密に計測し、単結晶回路中の磁束線の運動や粒界弱結合領域の磁界の乱れを直接観察した。(3)単結晶薄膜およびテープ材における残留磁束密度の時間変化を短時間に計測できることを検証した。(4)テープ材における数μm〜数10μmスケールの磁束分布の不均一性を検出し、試料のメゾスケール微細組織との相関を検討した。さらに磁界中の超伝導特性との関連を調べた。
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Research Products
(1 results)