2001 Fiscal Year Annual Research Report
複合振動を用いた超音波連続シーム溶接装置に関する研究
| Project/Area Number |
11355030
|
|---|
| Research Institution | KANAGAWA UNIVERSITY |
|---|
Principal Investigator |
辻野 次郎丸 神奈川大学, 工学部, 教授 (20078299)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 茂夫 神奈川大学, 工学部, 教授 (10011008)
浦田 暎三 神奈川大学, 工学部, 教授 (90016452)
|
|---|
| Keywords | 超音波溶接 / 複合振動超音波連続シーム溶接 / 斜めスリット複合振動変換器 / 大容量の複合振動変換器 / アルミニウム板の連続接合 / アルミニウム・銅板の連続接合 / ヒートシンク・熱交換器の製造 / 大型試料の連続接合 |
|---|
| Research Abstract |
従来の一次元の直線振動軌跡を用いた超音波シーム溶接装置では金属箔またはごく薄い金属板の接合のみが可能で、複数部分の連続接合は極めて困難であるが、2次元の楕円または円形の複合振動軌跡を用いることにより、2次元の溶接面を一様に大面積で効果的に接合することが可能になる。
試作した複合振動超音波連続シーム溶接装置は、縦振動系により段付きホーンを介して、一軸構成の斜めスリット付き縦-ねじり振動変換器の端部に設置した複合振動円形溶接チップを駆動する構成である。シーム溶接は重ね合わせた溶接試料を円形溶接チップと下部作業台間に挿入し、静圧力を印加した状態で溶接チップを複合振動系とともに回転させ、更に作業台を回転と同期させて溶接試料を平行に移動させて連続接合を行う。
直線振動軌跡では振動方向、位置によって溶接時のImpedance|Z|、皮相電力、実効電力、溶接強度等の溶接時の特性が大きく変化するが、複合振動を用いることにより溶接位置が変化しても実効入力電力のばらつきが小で一様な接合が可能で、さらに近接した複数部で連続シーム溶接が可能となる。
27kHzの複合振動超音波シーム溶接装置では振動振幅7μm(peak-to-zero value)程度で板厚0.3〜0.7mmおよび板厚3.0〜10mmのアルミニウム板を連続してシーム溶接することが可能である。
19kHzの複合振動超音波シーム溶接装置ではアルミニウム板試料の場合には振動振幅4μm以上で安定な母材強度程度の接合が実現できる。更にアルミニウム-銅板および銅板同士の連続接合につき検討した結果、接合に必要な振動振幅は8μm程度である事が明らかになった。
|
-
[Publications] Jiromaru TSUJINO, Tetsugi UEOKA, Tetsuo KATOH: "Welding Characteristics of 19 kHz Ultrasonic Continuous Seam Welding System Using a Complex and a Linear Vibration Welding Tip"Jpn. J. Applied Physics.. Vol.40,No.. (2001)
-
[Publications] 辻野次郎丸, 田中亮子, 小野口理恵, 本江美杉, 佐野 努, 上岡哲宜: "斜めスリット部を用いた縦-ねじり振動変換器の振動特性について"電子情報通信学会・日本音響学会・超音波研究会、技術研究報告. US2001-11. 27-34 (2001)
-
[Publications] 辻野次郎丸, 上岡哲宜: "アルミニウム、銅板の複合振動超音波シーム溶接について"超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム、講演論文集. 243-244 (2001)
-
[Publications] Jiromaru TSUJINO, Tetsugi UEOKA, Tetsuo KATOH: "Welding characteristics of 19 kHz complex vibration continuous seam welding systems using a longitudinal-torsional vibration converter"Proc. of 17th International Congress on Acoustics. Vol.II. 27 (2001)
-
[Publications] Jiromaru TSUJINO, Tetsugi UEOKA: "Welding Characteristics of Various Metal Plates Using Ultrasonic Seam and Spot Welding Systems Using a Complex Vibration Welding Tip"Proc. 2001 IEEE International Ultrasonics Symposium. (2002)
-
[Publications] Tetsugi UEOKA, Jiromaru TSUJINO: "Welding Characteristics of Aluminum and Copper Plate Specimens Welded by a 19 kHz Complex Vibration Ultrasonic Seam Welding System"Jpn. J. Applied Physics. Vol.41,No.5. (2002)
