2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11358001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福永 哲夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40065222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 泰雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60234027)
深代 千之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50181235)
金久 博昭 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50161188)
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Keywords | 筋形状 / 超音波 / 三次元構築 / 弾性特性 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ヒト生体における筋特性(筋線維組成,筋形状,神経系の興奮水準)を非侵襲的に評価する為のシステムを構築する事である.本年度では昨年度の研究により確立した,超音波による三次元構築法を用いて,下腿三頭筋の筋形状を明らかにする実験を行った.足関節角度を一定条件で足底屈動作(等尺性筋活動)を行ったときの腱組織の伸長量及び筋線維の短縮量を定量した結果,筋の活動張力の増大に伴い,腱組織が伸長し,筋線維が短縮する傾向が見られ,両者の関係は指数関数的に変化することが明らかになった.この事は腱組織の弾性特性によるものと解釈された.特に,低い張力での腱組織の伸長が大きく50%(最大張力の)以上の高い張力では両者の関係はほぼ直線的であることが確認された.この傾向は動物を用いた摘出した腱で観察された腱組織のストレス-ストレイン関係とよく似たものであった.更に,遠位と近位とで腱組織の伸長量を計測した結果,何れの部位においても同じような伸長傾向が見られた.この事は,動物摘出腱で言われている外部腱(Outer Tendon)に比べて内部腱組織(Aponeurousis)がより伸展性(Compliance)が高いとする事がヒト生体では該当しないことを意味するものである.この様な,腱組織の弾性特性にはかなりの個人差が存在することが確かめられ,筋腱複合体の弾性特性が関節パワー出力に深くかかわりを持つことが推察された.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Fukunaga,T.: "In vivo behaviour of human muscle tendon during walking"Proc R Soc lond. B268. 1-5 (2000)
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[Publications] Kabo.K: "Elastic properties of muscle-tendon complex in long-distance runners"Eur J Appl Physiol. 81. 181-187 (2000)
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[Publications] Ichinose,Y.: "In vivo estimation cont velocity human muscle"J Appl Physiol. 88. 851-856 (2000)
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[Publications] Kubo,K.: "Elasticity of tendon structure of lower limb in sprinters"Acta Physiol Scand. 168. 327-335 (2000)