1999 Fiscal Year Annual Research Report
触覚・痛覚情報の時空間的統合:順応、加重、抑制の相互作用
Project/Area Number |
11410027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
東山 篤規 立命館大学, 文学部, 教授 (00118001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 俊治 椙山女学園大学, 短期大学部, 教授 (20207179)
宮岡 徹 静岡理工科大学, 理工学部, 助教授 (00111815)
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Keywords | 痛み / 触覚 / 熱刺激 / 電気刺激 / 振動刺激 |
Research Abstract |
熱刺激による痛みの研究については,交付金の決定が1999年の秋に通知されたので,現在のところ,実験がやっと端緒のついたところである.メドック社の温度感覚分析器を同年末に購入して温度刺激による痛覚実験を行っているところであるが,本格的にデータが得られるようになるのは2000年度になってから,と考えている. 電気刺激による痛みの研究は,順調に進展している.日本光電社の電気刺激装置SEN-7203によって,各被験者から閾値電流を求め,その閾値の1.3倍から3.7倍の5パルス電流(提示時間は2ms)を刺激として用いる.これまでの実験より,弱い電流は触覚を起こし,強い電流は痛覚を起こすことが知られている.この5パルス電流からランダムに選ばれた1パルスを一方の腕に与え,もう一方の腕にもこの5パルス電流から選ばれた1パルスを与え,それぞれのパルスの感覚的大きさを被験者に推定させた.パルスのISIは,0ms(同時知覚),50ms(同時と継時の境界),100ms(継時知覚)とした.また,統制条件として各パルスが単独で与えられる試行を設けた.実験の結果,いずれのISI条件でも,付加刺激を与えられると,ターゲット刺激の主観的な大きさが減少することが確認された.そして,この傾向は,ターゲット刺激が大きくなるほど顕著に現われた. 2000年度は,熱刺激と電気刺激に加えて,機械的な振動刺激を用いて触痛覚の時空間的統合を解明する予定である.
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Research Products
(1 results)