2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11410060
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
藤見 純子 大正大学, 人間学部, 教授 (60173457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇高 良哲 大正大学, 文学部, 教授 (60054657)
望月 嵩 大正大学, 人間学部, 教授 (20054645)
正岡 寛司 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063625)
林 亮勝 大正大学, 文学部, 名誉教授
嶋崎 尚子 早稲田大学, 文学部, 助教授 (40216049)
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Keywords | 宗門(改・人別)帳 / ライフコース / 縦断データ / 位座・役割 / 移行 / 持続時間 |
Research Abstract |
本年度の研究計画の中心は、昨年度からの積み残し作業であった第1次縦断データ(世帯個人別縦断データ)・第2次縦断データ(世帯別親子・夫婦関係縦断データ)ならびに世帯縦断データの完成であった。われわれは、データ作成にあたって当初の計画を変更し、汎用的なコンピュータ・プログラムを作成した上で、統括的にデータを作成することにしした。重点的なプログラム作成の結果、2群のプログラムが完成した。すなわち、(1)1人1レコード形式のデータからエピソード形式(1イベント1レコード)データへの変換プログラム、(2)各年所属世帯配列プログラム(各年の世帯所属員データ・リンク)である。このプログラムにより、当初予定していた村別のデータ化作業を並行して実施することが可能となった。現在、このプログラムを用いたデータ作成の最終段階にある。またこのプログラムによって、世帯と個人という異なる観察単位をリンクしながらのデータ分析が可能となった。これは、当初本研究終了後に目指していた課題であり、最終平成13年度の分析において大いに役立つものと期待している。 加えて本年度は、われわれの研究対象村の1つ、西南湖村の検地帳2種(合計16冊)をデジタル・データ化する作業を行った。2種のうち1つは寛文12(1672)年8月に作成された「甲州西郡筋西南湖村御検地水帳」あり、残りはこれの「写し」に、請負人の変更を示す貼紙が1筆平均3枚添付されているものである。これらについて一筆単位の読み下しと入力作業はほぼ終了した。これに基いて年次別名寄せを作成することにより、江戸前期におけるこの村の経済階層や分家創出状況を知ることができるはずであるし、またそれはこの期における世帯や婚姻状況を説明する1条件となるはずである。
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