1999 Fiscal Year Annual Research Report
生成文法理論による文法の各モジュールにおける最小化に関する統合的研究
Project/Area Number |
11410121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿部 潤 名古屋大学, 言語文化部, 助教授 (40269444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外池 俊幸 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 教授 (80180157)
大室 剛志 名古屋大学, 言語文化部, 助教授 (70185388)
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Keywords | 最小化 / ミニマリスト・プログラム / One's Way構文 / 語彙意味論 / Cobuild Direct / 生成辞書 / オントロジー / 言語外知識 |
Research Abstract |
阿部潤:ミニマリスト・プログラムの観点から、言語が持つ線形的特徴について、ロンドン大学の星宏人博士と共に日本語と英語の省略構文を引き続き研究し、左移動や右移動が言語の中で本質的な役割を果たしていることを、11の項に示した論文で、Antecedent Contained Deletion構文を用いて議論している。また、星宏人博士には名古屋大学にて講演を行って頂き、ミニマリスト・プログラムの観点から日英語の述語形成に関する興味深い研究成果を披露して頂いた。 大室剛志:現代英語の大規模コーパスCobuild Directを検索し、英語のone's way構文の使用実態の把握につとめた。その結果、One's Way構文に起きる動詞には、その生起回数に関して、ある際だった階層的な特徴が見られることを、生起した動詞の頻度一覧表を初めて綿密に作成することにより示した。その研究成果は、11の項に示した論文で示され、Jackendoff(1990)の概念意味論による分析と、Goldberg(1995)の構文文法による分析を取り上げ、両分析が抱える理論的問題点を指摘、整理した。更に、文法の一つのモジュールをなす辞書における情報の最小化という観点から、今述べた理論点問題を克服する自らの代案を、動的言語理論に立脚して、日本英文学会71回大会で口頭発表した。 外池俊幸(生成辞書の観点からの辞書の最小化):まだ具体的な成果はまとまっていないが、最近の自然言語処理、知識科学の進展、コンピュータを使った大量のテキストの蓄積などの環境変化から、辞書の最小化という課題を、引き続き、来年度も検討を進める。具体的には、(1)大量のテキストが検索でき、必要な文法タグなどを施すことが出来るコンピュータを活用した語彙、言語情報の蓄積と検索環境の可能性を探ること。(2)語彙項目間に見られる一般性、例えば動詞が取る項の数、それに課された意味的な制限など、が捉えられる辞書の構築を目指すこと。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] ABE, Jun: "A generalized rightward movement Analysis of Antecedent contained Deletion"Journal of Linguistics. 35. 451-487 (1999)
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[Publications] 大室剛志: "One's Way構文に起きる動詞とOne's Way構文の意識的使用について(1)"言語文化論集. 21巻1号. 3-16 (1999)
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[Publications] 大室剛志: "One's Way構文に起きる動詞とOne's Way構文の意識的使用について(2)"言語文化論集. 21巻2号. 1-16 (2000)
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[Publications] Takeshi Omuro: "Theoretical Problems on the One's Way-Construction in English"Synchronic and Diachronic Studies on Language. 単行本. 107-119 (2000)