2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11440070
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 裕和 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10192642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 俊行 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50281960)
藤井 優 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30302079)
前田 和茂 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20125652)
応田 治彦 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60221818)
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Keywords | ハイパー核 / ガンマ線分光 / ゲルマニウム検出器 / Λ核子相互作用 / Λのスピン軌道相互作用 |
Research Abstract |
1.米国ブルックヘブン国立研究所で2001年夏に行なうこととなった^<16>_ΛO,^<12>_ΛC等のハイパー核ガンマ線分光実験(E930)の準備を行なった。 現地に設置してあるガンマ線検出器系(Hyperball)について、Ge検出器のプリアンプを改良して高計数率に対する性能を向上させるとともに、BGO検出器の改良を行なった。また、回路系の整備、新たなチェレンコフカウンターの製作、新しい方式の導入によるデータ収集系の高速化などを行なった。さらに、磁気スペクトロメータの分解能向上のため、simulationをもとに、標的回りの検出器の配置を変更し、ヘリウムバッグを製作し多重散乱を抑制した。故障していた現有の検出器や回路の修理、テストも行なった。こうして、前回1998年末に実験を行なった時と比べ、いろいろな面で改善がなされた。 2.1998年末にブルックヘブン研究所で行なった^9_ΛBeのガンマ線分光実験について、解析が終了し、最終結果が得られた。観測された^9_ΛBeの2つのE2ガンマ遷移のエネルギーから、Λのスピン軌道力で分岐する5/2^+,3/2^+の間隔は、31±2keVであることがわかり、スピン軌道力が非常に小さいことが確定した。この小ささは現在の核力の中間子交換モデルでは説明できず、理論の改良を強く迫るものとなった。それ以前のKEKでの^7_ΛLiの実験結果も合わせて、これらのハイパー核ガンマ線分光実験の成果をさまざまな国際会議で発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H,Tamura et al.: "Observation of a spin-flip MI transition in ^7_ΛLi"Physical Review Letters. 84. 5963-5966 (2000)
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[Publications] K,Tanida et al.: "Measurement of B(E2) of ^7_ΛLi and shrinkage of the hypernuclear size"Physical Review Letters. 86(印刷中). (2001)
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[Publications] H,Tamura et al.: "High-resolution gamma-ray spectroscopy of ^7_ΛLi"Nuclear Physics A. 670. 249-256 (2000)
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[Publications] H,Tamura et al.: "High-resolution hypernuclear gamma-ray spectroscopy"Nuclear Physics A. 663. 481-484 (2000)
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[Publications] H,Tamura et al.: "High-resolution gamma-ray spectroscopy of ^7_ΛLi and ^9_∧Be"Few-Body Systems Suppl.. 12. 342-346 (2000)
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[Publications] H.Tamura: "High-Resolution Spectroscopy of Λ Hypernuclei : Present Status and Perspectives"Nuclear Physics A. (印刷中).