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2001 Fiscal Year Annual Research Report

半導体2次元電子系の量子輸送:量子ホール効果

Research Project

Project/Area Number 11440098
Research InstitutionGakushuin University

Principal Investigator

川路 紳治  学習院大学, 理学部, 教授 (00080440)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川島 洋徳  学習院大学, 理学部, 助手 (20327315)
Keywords量子ホール効果 / 2次元電子系 / 量子輸送 / 強磁場 / 量子化ホール抵抗 / 低温 / 抵抗標準 / 高精度測定
Research Abstract

量子ホール効果における量子化プラトーは,いわゆる無損失状態のブレイクダウン,即ち対角抵抗の急激な増加が観測されるような電流の増加に対しても,精度が低い測定では一定に保たれるように観測される.けれども,われわれが行っているppmレベルの高精度測定では,無損失状態のブレイクダウン電流よりも小さい電流でホール抵抗は量子化値から急峻な変化を示す.この現象を量子化ホール抵抗の電流による崩壊と呼ぶ.本研究はこの現象を実験的に解明することを目的として計画された.これまでに解明されたのは下記2点である.(1)崩壊はホール電場による.(2)ホール電場により部分的に損失相が形成されて対角抵抗が現れるが,向き合ったホール・プローブ問に無損失の量子ホール効果相が存在するかぎりホール抵抗は量子化値を保つ.ホール・プローブをつなぐ量子ホール効果相の損失相への変化が量子化ホール抵抗の崩壊である(S.Kawaji et al. : Physica B56(1998:256).本年度は,信頼度が高いホール・バー試料を追加して,(3)昨年度に引き続き,崩壊ホール電場の温度依存性を測定し,量子ホール効果相と非量子ホール効果相即ち損失相の境界がF_<HC>(T)=F_0{1-(T/T_0)^2}と表されることを明らかにした.(4)先に報告した(H.Iizuka et al. : PhysicaB6(2000)132)崩壊電場のランダウ準位充填率依存性は充填率が小さい領域で素朴な理解と一致しない振る舞いを示すことは高抵抗の存在によることを明らかにした.並列高抵抗が存在しないと考えられる試料で,素朴な考えと一致する充填率依存性を測定できた.即ち,ホール抵抗はランダウ準位充填率がプラトー量子数iを越える領域では崩壊後に減少するが,プラトー量子数以下の領域では崩壊後に増加して,いづれも量子化値から古典的ホール抵抗値に近づく.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] S.Kawaji: "Collapse of the quantized Hall resistance::temperature dependence"Proc. The 25^<th> Int. Conf. Psysics of Semicond. (Springer). 969-970 (2001)

  • [Publications] K.Morita: "Current-polarity characteristics in the breakdown of the integer quantum Hall effect in GaAs/AlGaAs heterostructures"Physica E. (in press).

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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