1999 Fiscal Year Annual Research Report
絶対重力計および超伝導重力計の連携による経年的重力変化の精密観測
Project/Area Number |
11440132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福田 洋一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30133854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 敏博 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90135517)
藤森 邦夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (00025470)
竹本 修三 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40027256)
今西 祐一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (30260516)
佐藤 忠弘 国立天文台, 地球回転系, 助教授 (10000176)
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Keywords | 絶対重力計 / 超伝導重力計 / 精密重力計測定 / 衛星重力ミッション / CHAMP / GRACE / 重力時間変化 / 地球変動 |
Research Abstract |
本研究は、絶対重力計と超伝導重力計による高精度な重力測定を連携して行うことにより、現在計画されているGRACEなどの衛星重力ミッションとのデータ比較にも耐えうる高精度な重力の時間変動データセットを構築することにある。このため、平成11年度は、京都において絶対重力測定と超伝導重力測定を並行して実施し、環境ノイズの影響や計器そのものに関連した計測上の問題点等について検討を行った。このうち、環境影響のひとつとして重要な地下水変動を調べるために、新たに水位計2台を購入し、12年度早々の観測開始に向けて準備中である。 この他、阿蘇火山においても絶対重力測定を実施し、同地で実施されている超伝導重力観測と連携させることにより、今後の火山活動に伴う重力の時間的変動を捕らえるための基準となる基礎データを取得した。また、我が国で、現在、超伝導重力測定を実施している、松代、水沢の観測点においても、12年度の早い時期に絶対重力計との並行観測を実施すべく、研究分担者と調整の上、必要な準備作業を行った。 一方、重力変化データの利用方法についての研究の一環として、衛星重力ミッションで得られるデータを想定したシュミレーション研究にも着手し、大気や海水、陸水などの変動にともなう重力変動の見積もりを行なった。その結果、大気、海洋の影響については、衛星軌道、地上のいずれにおいても現在の観測精度で検出可能な重力変化が予想され、適当なモデルを介することで、両者の影響を共通に表現できそうであることが判明した。
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