2001 Fiscal Year Annual Research Report
SINC関数近似に基づく数値計算アルゴリズムの開発と研究
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11450038
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉原 正顕 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80154483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 正武 東京電機大学, 理工学部, 教授 (20010936)
松尾 宇泰 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90293670)
杉浦 洋 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60154465)
緒方 秀教 愛媛大学, 工学部, 講師 (50242037)
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Keywords | SINC関数 / 二重指数関数型変数変換 / 常微分方程式の混合境界値問題 / Sinc-Galerkin法 / 不定積分 / Poisson方程式 / 領域分割法 |
Research Abstract |
本年度は以下のよう成果が得られた: 1.2階の常微分方程式の混合境界値問題に対するSinc-Galerkin法 これまで,常微分方程式の境界値問題としてDirichlet問題を考えてきた.今年度は混合境界値問題に対する二重指数関数型変数変数変換を用いるSinc-Galerkin法の開発を行った.従来の一重指数関数型変数変換を用いる場合とは違い,重み関数を工夫する必要があり,また,丸め誤差や桁落ちの影響を受けやすく,注意深くプログラムを書く必要がある.一重指数関数型変数変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c√<N>)(N:基底関数の個数)で与えられることが知られているが,二重指数関数型変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c'N/logN)で与えられることが数値実験的に証明された.現在,この結果の理論的裏付けを検討中である. 2.二重指数関数型変数変数変換に基づく数値不定積分法 これまで,Sinc関数近似に基づく数値不定積分法として,KearfottやHaberによるものが知られているが,いずれも,いわゆる一重指数関数型変数変換を用いるものである.我々は,二重指数関数型変数変数変換を用いる方法を開発し,この方法が有効となる条件を明確にした.一重指数関数型変数変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c√<N>)(N:標本点数)で与えられることが知られているが,二重指数関数型変数変換を用いた場合,誤差のオーダはexp(-c'N/logN)で与えられる. 3.多角形領域上のPoisson方程式に対する領域分割法 昨年度,多角形領域上のPoisson方程式に対する領域分割型Cos-Chebysheff-Galerkin法を開発した.この方法は,一昨年度開発した純粋なSinc-Galerkin法より,高精度であることが数値実験により分かっていた.本年度は,この結果を裏付ける理論構築に成功した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Matsuo: "Dissipative or Conservative Finite-Difference Schemes for Complex-Valued Nonlinear Partial Differential Equations"Journal of Computational Physics. 171. 425-447 (2001)
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[Publications] M.Mori: "Optimality of the double exponential transformation in numerical analysis"Sugaku Expositions. 14. 103-123 (2001)
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[Publications] T.Narathip: "扇形領域におけるPoisson方程式に対するCosine-Chebyshev-Galerkin法"日本応用数理学会論文誌. 11. 133-146 (2001)
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[Publications] H.Ogata: "Numerical Conformal Mapping of Periodic Structure Domains"The Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics. (発表予定).
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[Publications] M.Sugihara: "The double exponential transformation in the Sinc-collocation method for two-point boundary value ptroblems"Journal of Computational and Applied Mathematics. (発表予定).
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[Publications] M.Sugihara: "Near-optimality of the Sine approximation"Mathematics of Computation. (発表予定).