2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11450057
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒井 栄司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90135814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若松 栄史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60273603)
白瀬 敬一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80171049)
|
Keywords | 自律分散型生産システム / 分散シミュレーション / HLA / 協調 / 動的スケジューリング |
Research Abstract |
平成13年度は、これまでの成果を踏まえて、設備故障や生産要求の追加といった外乱が発生しても、システム全体が停止することなく対応でき、かつ納期も満足するように動作させるため、動的スケジューリング機能を提案した。これは以下のような二つの異なる方策を持っている。 一つは、外乱により納期を満たせなくなった工場内のあるセルグループのジョブを、他のセルグループに割り振るという方策である。あるグループからジョブ引き受け依頼の信号が発信されると、他のグループは、そのジョブを引き受けた場合の自身のスケジュールを再計算し、それが自身の納期を満たしていれば、ジョブ引き受け了承の信号を送信する。この動作は各グループが独立して行ない、先のグループが担当ジョブの減少によって納期を満たせば、システム全体としての再スケジューリング動作は完了となる。 もう一つは、同じように納期を満たせないあるセルグループに対し、他のセルグループから作業者を派遣して対応するという方策である。あるグループから作業者派遣依頼の信号が発信されると、他のグループは、作業者を一人派遣した場合の自身のスケジュールを再計算し、それが自身の納期を満たしていれば、作業者派遣了承の信号を送信する。先のグループが作業者の増加によって納期を満たせば、再スケジューリングは完了する。 以上の二つの方策を持った動的スケジューリング機能を、前年度までに構築した自律分散型生産システム・シミュレータに組み込み、複数の計算機がネットワークによって接続された分散環境下で、問題なく動作することを確認した。ただし、二つの方策のどちらを用いて外乱に対応した方がより好ましいかは、対象とするシステムによって異なると思われるため、今後、何らかの形で評価する必要がある。
|