2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11450080
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Research Institution | Science University of Tokyo |
Principal Investigator |
本阿弥 眞治 東京理科大学, 工学部, 教授 (30089312)
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Keywords | 剥離流れ / 再付着流れ / 渦発生ジェット / 流れの制御 / 閉ループ制御 / パルスジェット / 後方ステップ流れ |
Research Abstract |
後方ステップ流れ(ステップ高さ40mm、アスペクト比18)において、ステップ上流の十分発達した乱流境界層に吹出し孔列(直径d=2.0mm)からジェットを吹出す実験を実施した。その際、吹出しジェットのピッチと速度比を実験パラメータに選び、剥離せん断層ならびに再付着距離の静特性に着目した。その結果、吹出しピッチl0dから20dの範囲で、ステップ上流で三次元ジェットによる擾乱を与えたにも拘わらず、二次元的な再付着過程が得られ、あわせて、再付着距離は、速度比が6まで単調に減少し、その後、速度比12までほぼ一定値を示した。吹出し無しの基本ケースと比較して20%減少する静特性を得た。次に、流量-圧力特性に優れた圧縮機(設備備品)をジェットの空気源とし、時定数の短いGeneral Valve社製パルス電磁バルブ(主要消耗品)を設置し、吹出しジェットの静圧力ならびに壁面静圧力とのタイミングを制御するコントローラ(General Valve社製)(主要設備備品)を用いて、速度比に対する壁面静圧ゲインが最大となる流れ方向位置を求め、速度比に対し壁面静圧は線形的に変化すことが判明した。そこで、制御パラメータを静圧ゲイン最大位置における壁面静圧力、制御操作量を速度比とした再付着制御システムを構築した。制御システムを壁面静圧ステップ応答試験に供試した結果、過渡応答において時定数が短い良好な制御結果が得られ、はく離せん断層を任意の位置に任意の時刻で再付着させることが可能となり、制御システムの妥当性が確認された。以上により、パルス渦発生ジェットを用いて再付着過程を制御可能な高応答計測ならびに制御システムを構築し、工学的応用が可能な研究成果を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 伊藤智仁,志澤高朗,本阿弥眞治: "パルス渦発生ジェットに関する研究"日本機械学会論文集 B編. 66・644. 985-989 (2000)
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[Publications] 森岡禎,本阿弥眞治: "渦発生ジェットによる後方ステップ流れの閉ループ制御"日本機械学会論文集 B編. (掲載予定). (2001)
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[Publications] T.Morioka & S.Honami: "A Control System of Backward Facing Step Flow by Vortex Generator Jets"AIAA(米国航空宇宙学会)(2001.6米国アナハイム). (発表予定). (2001)