2001 Fiscal Year Annual Research Report
アルカリシードを用いない高効率MHD発電の実証実験
Project/Area Number |
11450109
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原田 信弘 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80134849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入澤 寿逸 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10016537)
八井 浄 長岡技術科学大学, 極限エネルギー密度工学研究センター, 教授 (80029454)
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Keywords | MHD発電 / 高効率直接発電 / クローズドサイクルMHD発電 / 電磁流体力学 / 非平衡プラズマ / 混合希ガス作動気体 / キセノンシード / 衝撃波管実験 |
Research Abstract |
平成13年度には、衝撃波管実験装置の基本的レイアウトを完成させ、テストセクションにファラデー形測定流路を設置して、流体力学的特性の詳細な計測と数値解析との比較を検討を継続して行った。数値解析では、衝撃波など圧力、温度や密度などの流体力学的諸量が急激な変化をする場合でも十分に信頼できるCIP mono-tone法を適用してその信頼性を確認した。また、実験時間を長く取るためにTailored条件を設定することができた。これにより、衝撃波管端で約3000〜3500K、数気圧程度のMHD発電用の作動気体が得られることがわかった。 さらに、この衝撃波管端の流体諸条件を発電機に流入すると仮定して、発電機の動作解析を行った。数値解析では、計算が安定でこれまで非平衡MHD発電機の解析で実績のあるMaCormack法による2温度電磁流体力学方程式を解く方法を適用した。磁界を印加しない場合の流体特性の解析から始めて、負荷特性の検討、最適運転条件の検討などを行うことができ、運転条件によっては発電流路内で衝撃波を生じてそれより下流部分で発電性能が劣化することが見出され、発電流路内で衝撃波を生じない条件でしかも強いMHD相互作用を実現する負荷条件の提案を行った。 発電実験に向けての準備、計測等のセットアップは継続中であるが、アルカリ金属シードを用いない本方式を宇宙航行用の搭載型電源とする可能性をサイクル解析によって検討した。採用したサイクルはMHD単独の閉サイクルシステムでMHD発電機の性能がエンタルピー抽出率35%断熱効率75%程度になれば、総合プラント効率で60%に達することが見出され、非常に有望である。プラント効率に対する圧縮機段数や再生熱交換器の性能の影響なども検討した。 14年度には、これまでの研究成果を基にして、発電実験の継続、数値解析との比較検討、システムの提案を行い、希ガス単独の作動気体(FIP方式)との比較検討も行っていく予定である。
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