2002 Fiscal Year Annual Research Report
上肢運動制御メカニズムの解明とバイオミメティックアクチュエータの開発
Project/Area Number |
11450165
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤沢 堅造 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30029277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 竜平 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (90294199)
金 寛 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90243170)
小谷 学 神戸大学, 工学部, 助教授 (30215272)
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Keywords | 筋 / アクチュエータ / 動特性 / 筋電図 / 義手 / モデル / 運動単位 |
Research Abstract |
本研究は,筋収縮と手の運動制御メカニズムの工学的な解明と,バイオミメティックアクチュエータの開発および上肢動力装具の試作を目的とし,ヒトの母指筋および肘関節筋を対象とした実験と解析およびバイオミネティックアクチュエータの開発を行ってきた. (1)上肢の神経-筋運動制御メカニズムの仕組みを解明するためには,筋運動制御系において機能的な最小単位となる運動単位の活動様式を解明する必要がある.本研究では,等尺性収縮時および等速度運動時において,上腕二頭筋の表面筋電図を,多チャンネルアレイ電極を用いて計測した.そして,ICAとテンプレートマッチングを併用した運動単位活動波形のデコンポジションシステムを開発した.その結果,30%MVC以下の等尺性張力で計測した筋電図から,運動単位を同定することが可能であること示した. (2)筋収縮力学実験において得られたモデルを用いた筋電義手の試作した.義手は三指(母指,指示,中指)から構成され,1自由度(開閉動作)を行う.技手の開閉速度の制御には,多機能ワンチップマイクロプロセッサ(日立製作所H8/3067F)を用いたデジタルサーボ系を用いた.本義手の特徴として,屈筋,伸筋の筋電図を用いて開閉角度とコンプライアンス(柔らかさ)を制御可能である.健常者を用いた義手の筋電制御実験を行い,所望の動作を行う事を確認した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 赤沢堅造: "位置制御メカニズムの解明を目指した肘関節トルク-角度-筋活動度関係の解析"バイオメカニズム. 16. 129-141 (2002)
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[Publications] 中村壮志: "肘屈曲運動時の上腕二頭筋短頭における運動単位発火様式の解析"第5回日本電気生理運動学会論文集. 16-21 (2002)
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[Publications] Gonzalo A.Garcia: "Surface Electrode-Array Electromyogram Decomposition"Proc.of The 1st International IEEE Engineering in Medicine and Biology Society (EMBS) Conference on Neural Engineering. (印刷中). (2003)
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[Publications] Ryuhei OKUNO: "Mathematical model for force response of intrinsic and short latency stretch reflex in human thumb flexor muscle"第17回生体・生理工学シンポジウム論文集. 131-134 (2002)
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[Publications] Kenzo Akazawa: "ARX MODEL OF HUMAN THUMB FLEXOR MUSCLE DYNAMICS APPLICABLE TO SYNTHESIS OF MYOELECTRIC HAND"Proceeding of 24th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medical and Biology Society. (CD-ROM). (2002)
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[Publications] 中村壮志: "等速度肘屈曲動作における二頭筋運動単位の発火様式"電子情報通信学会技術研究報告. MBE2002-. 21-25 (2002)